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天使in悪魔【6】

最近誰とも話していない。

学校で。

何時も何時も独りだから。




部活に燃える。

瑞樹。




部下を連れ歩く。

美沙。



クラスの男子大将。

龍祐。



私達4人は顔を会わせない。

同じ教室にいても。



あの頃に戻りたい。

皆が一つだった頃の。



沢山の人と手をつなぎ。

笑いあった日々。




皆思い出となる。

胸の中から消えていく物。



私は思う。

もうすぐ虐められるんだろうな。

由里子さんのように。



このクラスになじめない。

もう半年ほど経った今も。

こんな自分が情けない。



虐められる子を見ても。

虐めを楽しんでいる子も。

助けて上げられない自分が憎い。



「おっとごめんねぇ~は・る・かちゃ~ん」

始まった。

私への虐め。



南深、涛湖。

その後ろで美沙は苦笑いを浮かべている。

「ん?何か言いたそうだねぇ~春香ちゃん。」

美沙は私を。

虐めた。




どんどん闇に落ちていく。

頼る相手もいない。

もう、どうすることも出来ない。



昼食の時間も。

お弁当が盗まれたり。

「あらっかわいそうね。でもさっき、ゴミ箱の中で見たわよ。」

南深。




「拾って食べたらいかが?」

涛湖。




「あら失礼。そんな野蛮じゃなかったわね。」

美沙。


私はもう、学校なんか来ない。

もう、行かない。



それから数日後。

私は不登校になった。



家族の皆も、納得してくれた。




辛いけど頑張ってみる?

と聞いてくれたお父さん。



でも、行きたくないならいいのよ。

決心のついたお母さんの一言。




勉強はいつでも出来るしね。

励ましのお姉ちゃんの一言。




もう学校へは行かない。

誰にも言わず。

私は、静かに不登校になった。



それから、1ヵ月後。

「おい龍祐、春香は?」

瑞樹はいまだに、春香は学校に来ていると思ってた。



残酷な二人の話。


~終わり~

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