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テイルズ オブ キーファイブ【20】


チチチチチチ・・・・

すっかり朝になり、赤く染め上がる町。
キルはいつもより少し早く起きていた。
眠ることも難しかった。だが、明日に備える、が大切な彼はそれを考えたいいた。

キル「・・・本当・・か。
   今の俺と・・本当の俺・・・・。・・・くそっ・・・。」

手をじっと見て見ても分からなかった。

キル「本当とか本当じゃないとか・・・わけわかんねぇよ・・。」


コンコン。
メル「キル―?起きてる・・?
   もう皆行くらしいから下に下りてきてね。」


キル「ああ、分かった。」


キルは手を下ろし、バンダナをつけ、剣をとった。

キル「じゃ、今日も頑張ってくるか。
    いってくるよ。父さん・・。」



日に顔を向けるとドアを開け、駆けつけた。







TALES OF KEYFIVE  【第十九話 記憶に染まる】








シーナ「朝から悪いけど、さっそく城に行くわよ。」

宿屋の前でシーナは話し始めた。

キル「全然、OKだって。な、レイト。」

レイト「・・・・まあな。」

光原に行かなければならない。
だが、そこは国家管理土地。
王の許可がなければ入れないというのだ。


アリン「さっそく行きましょう。
    世界崩壊は続いていますからね。」

メル「もちろんよ、さっそくお城にいかなくちゃ。」


四人は、すぐさま王のいる城へと向かうことにした。











――――――――


??「では、宜しくお願いします。」

??「分かっておる。
   しかし、なぜ無関係の君が?」

??「・・・大切な人なのです。
   私が、あいつらを導かないと道は開かれない・・そんな感じがするんです。」

??「・・・お前の気持ちは良く分かった。行ってきなさい。」

??「すいません・・・。」



――――――――









―――in・スレムザン王城





兵1「何だ、お前たちは。」

城門の前の兵がキル達を止めた。
キルは驚いたが、シーナとレイトが前に出る。
密かに「ここは任せなさい」と聞こえた。

シーナ「ご無礼をお許しください。
    私たちは世界崩壊を救う為、旅をしている者です。」

兵1「世界崩壊?それは、王国が救うことだ。
  お前たちには関係ない事だとおもうのだが。」

痛い一言が入る。次にレイトが会話に入りだす。

レイト「王にあわしていただけたい。」

レイトが話し出すともう独りの兵士はなにやら話し出す。

兵2「失礼しますが、そちらはキル=フォンドゥ様ですか?」

キル「え?何で俺の名前を!?」

兵2「昨日、その名の者が此処に来る王が行ったのです。
   もしや、と思い・・。」

キル「王・・。」

レイト「此処にいるキルは本物だ。
    偽者だと思うなら、私の名を語るといい。」

兵2「わかりました。失礼ですがお名前は。」

レイトは一瞬痛々しそうな顔をする。

レイト「レイト・・ベ―ル。」

兵「!!?」

兵士はまたこそこそ話し始めた。
しばらくして、驚く顔のまま話し始める。

兵2「そうぞ、お通り下さい。
   謁見の間にご案内いたします。」


レイトに続き、四人は案内され城に入る。

だが、まだレイトは少し痛々しい顔をしていた。










兵2「王様。例の方でございます。」

王「うむ。下がりなさい。」

兵2「はっ。」


王とその隣に綺麗な女王がいる。


王「おぬしがキル=フォンドゥか。」

キル「そうですが。」

座りこみ礼をする。
王はそれを見れすこしばかり微笑む。

王「久しぶりだな。レイト。」

レイト「やはりご存知でしたか。王よ。」

王「アリージェも。変わったな。」

アリン「体が・・ですよ。」

御久しぶり。
そんな表情な王とレイトとアリンだった。
キルとメルとシーナにはわけがわからない。
200年前の人が何故いるのか・・・??


王「なぜ、王が生きているんだ・・みたいな顔をしているな。」

メル「いえ、そんなことは・・・。」

王「気にする出ない。教えておこうか。
  私たち王族は・・エルフだ。」

シーナ「エルフ!?あの、長命の・・・!!!」

エルフ。
それは長命を持つ種族のこと。
耳はとがり、魔術も軽々つかえる。
まさに幻のような種族。

王「もっとも、人には知られていないがね。」

微笑むとレイトも少しばかり微笑んだ。

王「で、用件はなんだね。」

キル「用件の前に・・・聞きたいことがあるんですが。」

王「なんだね。」

王はひげをこすりキルはじっと見ていた。



キル「なぜ俺が此処に来るとわかったのですか。」





王「・・・やはり聞くか。」

キル「それも分かっていたんですか。」



一瞬、時間が止まった。
王も黙りキルも黙った。
しばらくして、悩んだかのような顔をした王が話し始める。





王「・・・・かざながそう告げたのだ。」

!!!!

キルは驚いた顔をして、慌てるように聞き始める。

キル「かざなが!?なんで、なんであいつが・・!!?」

メル「どうしたの、キル。そんなに・・慌てて。」

心配したメルが問うとキルは信じられないという顔で答えた。


キル「・・・昨日、あいつにあったんだ・・。」

メル「ええ!?あの時に・・・!」

キル「話してたらおかしな事いいやがるし・・・。
   思い出しただけでも腹が立つ・・。」

キルは拳をぎゅっとにぎり口をかんだ。

王「伝言も頼まれておるぞ。
  多分、此処に来るとわかったのだろうな。」

キル「伝言?」


王「『光の前で神とともに待つ。』」

キル「神と・・待つ・・・?」

シーナ「光って・・光原のこと?」

レイト「有り得るな。そうなると
    奴は光原にいるということになる。」

キル「・・・・何のつもりなんだ、あいつは。
   いちち、俺が狂いそうなことやりやがって・・・。」


キルはさっきよりイライラしていた。
メルは元気を出させようと必死に話し掛けていた。




王「もうよいか。
  で、用件とはなんだ。」


レイト「その光原の許可書を貰いたい。」

王「よかろう。お前の頼みならたやすいことだ。」

レイト「有難うございます。」

王「今日は止まっていきなさい。
  明日、出発すると良い。」

シーナ「お言葉は嬉しいのですが、
    我々も急がなくてはなりません。
    お気持ちだけ受け取らせていただきます。」

王「そうか。なら、せめてもだ。これを持っていきなさい。」

王が手をふると兵士の独りが首飾りを持ってきた。

レイト「これは・・・。」

王「『セレ―ナの涙』だ。
   奇跡を起こすといわれている。それを持っていきなさい。」

レイト「そんな、私たちが持つ物では・・・。」

王「世界崩壊はいまだ国が救うと言い出しているが、
  実際わしらも何もできないのだよ。
  世界を救わんとする君達にせめてのつぐないだ。
  持って行ってくれ。」

レイト「・・・王・・。」

レイトはじっと眺めているときるに首飾りをかけた。

キル「レイト・・?」

レイト「これはお前にふさわしいものだ。」

キル「これは、王がお前に・・・!!」

レイト「私はどんなに願っても奇跡は起こせない人間だ。
    なら、奇跡が起こせる人間に渡す方が良いだろう?」

アリン「そうですね。キル、あなたが持っていて下さい。」

キル「・・・わかったよ。」

すこし恥ずかしそうなかんじなキルだった。


レイト「じゃ、私たちはここで。」

門にむかって歩き始めると王が立ち上がる。


王「レイト、いつでも帰ってきなさい。」

レイト「王・・・?」

王「お前は私の子供のような物。
  いつでも歓迎しよう・・・。」

レイト「・・・ありがとうございます。」

レイトはすこしばかり赤くなって背中を向けた。


キル「じゃ、いくとするか。」

少年が元気よく声をだした。





















―――――――――――――――


??「満月・・・まであと三日か。
   ついに、これで終わりなんだ。」

??「かざな。
   終わりでは有りません。
   彼を導くのでしょう?」

かざな「どうだろうね。
    実際、破滅かもしれないし。」

??「いいえ、きっと救える。
   この世界は終わらせない・・。」

かざな「お人よしだね。レイは。」


レイ「そうかしら。うふふ。」

かざな「じゃ、やらないとね。
    バイバイ・・・。」





彼女は星空を見て微笑む。

満月まで後三日。

意味する物とは・・・。







【十九話 完】







あとがき

こんにちわ、ユユンです。
遅くなりましたが、十九話をお届けさせていただきます。
また、けっこうシリアスになってしまいました。
いよいよ、大詰めにはいいっています。
キル達に迫る新たな真実・・・。
かざなの狙い・・・。
次回もお楽しみくださいv
では。

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