すれ違い【1】
すれ違い 第1話
~Hromノエル~
「・・・はぁ」
金髪の髪を揺らして静かに溜息をつく女性-ノエルこと私
私は手元にある鏡をみてまた溜息をつく私
「ノエル?どうしたんだ?」
「キャッ!」
<パンッ>
手に持っていた鏡でその人物を叩く
すると・・・青年の顔を見てハッとした
それは良く知る人物、短髪で赤毛の髪型をしたルークさんだった
ど、そうしよう・・・叩いちゃった・・・
「ル・・・ルークさん?」
「呼んだ瞬間に顔を叩かれるとは思ってなかったな・・・」
「す、すみません・・・」
「さっき、溜息ついてたけどどうしたんだ?何か悩みでもあるのか・・・?」
「えっ!?////」
思わず顔を真っ赤にして声を裏返す私
そう、何を隠そう私はルークさんに・・・こ、こ、恋をしているわけでっ//
そして今回もルークさん絡みで悩んでいました
「や、あの・・・あの・・・/////」
「俺で良ければ、何でも相談に乗るけど・・・」
「いっ、いいです!そんなの!悩んでませんからっ!!」
「あ、そ、そう・・・」
悲しそうな顔をするルークさん
こんな風に他人を気遣ってくれる彼に惹かれたんだなぁ、と改めて思う私
でも、でも、ルークさんには・・・あの人が居る
そう…ルークさんと釣り合う、憧れの女性・・・
「ルーク!早く宿屋で休むわよ・・・って、ノエルも居たのね」
「は・・・はい」
綺麗な長い髪に整った顔立ち、抜群のスタイル、ティアさん
ルークさんの恋人・・・かどうかはまだ分からないけど、たぶんお互いに思ってると思う・・・
二人を見てると、すごく辛くなる
「ノエルはーここには実家があるし、そこで休むわよね?」
「は、はい・・・」
本当はー・・・ルークさん達と一緒に宿で休みたい・・・
でも、お金かかるんだし、そんな我侭言ってられないよね、うん!
だ、大丈夫・・・で、でも、ルークさんとティアさんが更に親密な関係になっちゃうのが怖い・・・怖いよぉ~・・・
「なんで?一緒に休めばいいじゃん」
ルークさんはキョトンとした顔でそう言った
え?え?ちょっと・・・どういう事?
「え?だってノエルの実家があるのにわざわざ宿屋に行かなくても・・・」
「だって、今日はみんなと一緒にトランプとかしたりして遊ぶんだから、ノエルも一緒に居た方が楽しいだろ?」
「え・・・でも、迷惑じゃ・・・」
「そんな事ないって、な?ティア」
「・・・そうね、みんなで休みましょ」
にっこり微笑む二人を見て思わず顔がゆるむ
本当に優しい、彼が好き
「はっ、はい!」
私も精一杯の笑顔で、笑った
宿屋につくと、お金を支払い、2つの部屋を借りた
奥に進み、ドアを開けると、すでに他のみなさんは集まってた
「ルーク!どこ行ってたんだよ」
笑いながらそう言った人は、金髪の髪に、「イケメン」という言葉がかなり似合う彼-、ガイさん
彼は女性恐怖症で、私が近づくといつも逃げられます・・・
「悪ぃ悪ぃ、ちょっと・・・用事があってな」
「最近この辺で殺人事件が起きたんだぞ?気をつけろよ?」
「そうよ、まったく、必死で探したんだから・・・・・・・って、あ」
「そうそう、ティア何か「ルークがっ、ルークが居ないのっ!」って泣きながら俺達に言ってきたんだよ」
「ガ・・・ガイッ!!!////」
顔を真っ赤にして声を裏返すティアさん
そのしぐさは女の私から見てもすごく可愛い、これが噂のツンデレ・・・
「あはは、悪い悪い・・・って、ノエルじゃないか?どうしたんだ?」
「あ・・・あの「ノエルも一緒に泊まるんだ、大勢の方がいいだろ?」
「えぇ~!?女性部屋のベット3つしかないんだよぉ?アニスちゃんヤダぁ~
だいたいノエルは実家で休めばいいじゃ~ん」
露骨に嫌そうな顔をする、色黒の肌に大きな瞳を持つ彼女は、アニスさん
13歳だけど導師守護役(フォンマスターガーディアン)
そんな彼女の顔を見て、少しうつむく
「あっ、あの、すみませんっ!私・・・やっぱり家で・・・」
「いいじゃないですか♪アニス♪」
「ジェ・・・ジェイドさん・・・」
長髪の髪に眼鏡をかけた、35歳とは思えないくらいの綺麗な顔だちをする彼ー・・・ジェイドさん
ジェイドさんのその言葉に、まわりのみなさんは目を丸くする
「た・・・大佐がそんな事言うのって・・・キモ」
「ア~ニス?そんな事言ったらインディグネイション喰らわせますよ?」
「でも・・・以外ですわ・・・ジェイドがそんな事言うなんて・・・」
アニスさんと一緒に驚く人はキムラスカの王女であり、金髪の髪に美しい顔を持つ、ナタリアさん
背も高くて、綺麗な体系で、ティアさん同様すごく憧れる人
「別に私のベットに入れる訳ではありませんよ~?ガイのベットに入れてもらえば・・・」
「俺が女性恐怖症と知っての事かー?ジェイド」
笑顔で手をパキパキならすガイさん
二人の目と目の間に火花が・・・
「ふ、2人ともやめろよっ」
「お~や?ではルークがベットの中に入れてあげます?」
「なっ!ふ、ふざけんなよジェイド!ノエルを入れれる訳ねーだろ!?///////」
全力で言うルークさんを見てちょっぴり心が痛む・・・
やっぱり、無理だよね、私なんて・・・
すぐ近くに、ティアさんや、ナタリアさんや、アニスさんみたいな綺麗な人ばかり居るのに・・・私なんて、平凡な顔立ちだし・・・
何を・・・期待してたんだろう
「あっ!あの!」
泣きそうになりながらも、前を向いて話す
涙声だけど、大きな声で
「私…やっぱり、実家で寝ます!すみません!」
「待っ、待てよノエル!」
<パタパタパタパタ…>
<キィイィイィィィイイ>
家に入って、電気をつける
誰も居なくてしんとした部屋…両親は…ティアさんのお兄さん…ヴァンさんが殺してしまった
兄は…アッシュさんの所に居る
「考えてみれば…私って結構…【孤独】だったんだ…」
分からないけど、突然涙が零れてきた
今まで溜め込んでた分、全部、全部
「…っ・…」
近所に聞こえないように声を殺す
目の前は涙で見えなくなった
「・・・ぐすっ」
やっぱり結局私は一人きりで
仲間からも好かれずに終わって
好きな人からも振り向かれないで
ずっと・・・孤独に生きていくんだ
悲しくなんてない、辛くなんてない
でも・・・心にぽっかり【穴】が空いたみたいだった
とてもとても・・・大きな【穴】が
涙を拭くと、服をパジャマに着替えて、自分の部屋へ行く
ベットにねっころがって、鏡を手に持ち溜息をつく
「ここまで普通だと・・・逆に笑えてくるなぁ・・・」
苦笑いしたその瞬間、ドアの音がどんどんと鳴った
<ドンドンドンドン!>
「な・・・何?こんな時間に・・・」
泥棒?強盗?・・・殺人?
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「最近この辺で殺人事件が起きたんだぞ?気をつけろよ」
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「・・・まさか・・・そんな・・・、ううん、ありえない話じゃない」
<ドンドンドンドン・・・ガチャ>
玄関のドアが開く音
・・・鍵を閉め忘れた
「!!っ・・・ど、どうしよう・・・どうしよう・・・」
辺りを見回しても武器になりそうなものは・・・無い
壺や鏡などの割れそうな者を投げつけて逃げるか・・・
でも相手は刃物を持ってるかもしれないし、どうすれば・・・
<トントントントントン・・・・>
階段を上る音
どんどん近づいてくる
「いや・・・」
<トントントントン・・・>
「いや・・・」
<トントントントン・・・>
「いや・・・いや・・・」
<トントントントン、トン、ガチャ・・・ギィィ・・・>
「いやぁっ!ルークさん!!!」
<ザシュッ!ドシン>
「いっ、いやぁぁああああ!!!」
「・・・ノエル、無事か?」
「・・・へ?」
私の目の先には・・・息を切らしながら剣を片手に持つルークさんが居た
ルークさんの足元には・・・黒い格好をした人が
「無事・・・です」
震える手を落ち着かせて、小さな声でそうつぶやいた
それを聞くと安心した顔でルークさんは座った
「良かった・・・実はさ、さっきガイに殺人事件の事聞いたの思い出して、ノエルの家で大丈夫かどうか行ったら怪しげな男が居て・・・それで・・・」
「それで・・・わざわざ、私の所へ?」
「あ、ああ・・・心配で、いてもたってもいられなくて」
「・・・・・っ」
「なっ、そ、そんなに怖かったのか!?」
「・・・・・違うんです、嬉しくてっ、ひっく、わっ、私、小さい頃から、同年代の友達も居なくて、・・・っ、
だから、最初、っ、みなさんとどう接して良いか分からなくて・、・・ひっく」
「・・・うん」
「だからっ、やっぱり、今日も、凄く、不安で、っく
みんなから・・・嫌われてるのかと思って・・・っ」
「誰も・・・誰もノエルの事、嫌いじゃないよ、ノエルだって・・・大切な仲間だ」
「ルーク・・・さ・・・ん・・・」
「思いっきり・・・泣いて良いよ」
「っく、ひっく・・・うっ、うっうわあぁぁああああああん!!」
その晩ー私は子供みたいに、1日中ずっと泣いた
何度もルークさんは頭をなでてくれて、その手は凄く暖かくて・・・優しかった・・・
ルークさん・・・本当に、ありがとう
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はじめまして!ひなたと申します
前々からここに投稿したかったのですが、勇気が全然出なくて^^;
でも、今回は虫けらみたいにちっぽけな勇気を出して投稿させていただきました!
いやもうマイナーですみません本当orz
ルクノエが好きなのです
公式では ノエル→ルーク→←ティア
みたいな図になってるのですが・・・
マイナーでもいいじゃないか!!←
すっごいグタグタだし、みなさんの素敵小説には到底追いつけないかもしれませんが・・・
これからよろしくお願いします!、ひなたでしたー♪