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それゆけゼクンドゥス【6】


題名 それゆけ ぜくんどぅす  ~休日2~







ぜくんどぅす 「こりゃまた 大物やなぁ

ぎちぎちぎちぎちぎちぎち…
と音を出しながら巨大なサソリはぜくんどぅすに気が付き
大きな毒針でぜくんどぅすを攻撃した

ぜくんどぅす 「おおっと この高さまでは届かへんやろ

するとサソリは尻尾を降ろして うなり始めた

  大サソリ 「… …ウ …グ …グガ
         キ… キサ… マ… ニンゲンデハ… ナイ… ナ…

なんと巨大なサソリは言葉を使い喋りかけてきた

ぜくんどぅす 「げっ サソリが喋りよった!
         見かけのみならず ただのサソリやないな?
  大サソリ 「… ダ 大晶 霊… ?
         失セロ… セッカク 手ニイレタ…
         コノ チカラ… イマ… 渡スワケニハ イカン…
ぜくんどぅす 「力やて?
         よう分からんけど ヤバそうなオチカラは
         とりあえず滅させてもらおか!

         くたばれ!マイレーザァァァァ!

ぜくんどぅすの両掌からレーザーが放たれた
しかし!

ガキィィィィン!

レーザーは巨大サソリの頭部に当たったが
凄まじい金属音と共に 光は明後日の方向へ跳ね返された

ぜくんどぅす 「アホな!
         マイレーザーを弾き返した!?
         どないなっとるや 奴の皮膚は…
  大サソリ 「グファファファ ソノ程度デハ
         私ヲ 屠ルコトハ デキンゾ
ぜくんどぅす 「マイレーザーより
         凝縮率の低いマイコレダーでは
         奴の皮膚は砕けん
         一点への衝撃が少ないエタ・スォやプリスタでも
         あかんやろなぁ…
  大サソリ 「ドウシタ?
         モウ終ワリカ 大晶霊 グファッファファ!

― 一方その頃 ―

   シルフ 「ウィンドカッター!
         ウィンドカッター!
         ウィンドカッター!
         … … …
         …はぁ もう限がないよ!

群がるサソリをシルフが下級晶霊術で仕留めていくが
次から次へと後を絶たない そこへ…

   男の人 「き 君 そんなところで何を…
         って 飛んでる!?
   シルフ 「うわぁ!
         (し しまったぁ… で でも仕方ないよね)

         ね ねぇ!
         みんなをコイツらがいない遠くへ誘導してよ!
         港 少し壊れちゃうかもしれないけど
         ぼくがなんとかするからさ!
  男の人 「え? 君は一体…
         …うん わかった! 頼んだよ 君

人間には見つかってしまったが
これでなんとかなりそうだ と少し安心するシルフ

   シルフ 「よーし 後は非難が終わるまで 
         ここで食い止めてやる!
         エアー スラストォ!



  大サソリ 「死ネ! 大晶霊!

ブシューー!

巨大なサソリは針から強酸の霧を噴出した

ぜくんどぅす 「おわっと!
         どないしたらええんねん
  大サソリ 「喰ラエ!
ぜくんどぅす 「!?

巨大なサソリが酸を噴出しようと尻尾を振り上げたとき
ぜくんどぅすは尻尾の付け根に わずかな軟部を見つけた
放たれた酸をひらりとかわし…

ぜくんどぅす 「あそこに マイレーザーを打ち込めば
         内側から破壊できるかもしれん!
  大サソリ 「逃ゲテバカリカ? 哀レナ… 死ネ!

再び尻尾を振り上げたそのとき
ぜくんどぅすは急降下しサソリの後方死角へとびこんだ

ぜくんどぅす 「いまや! マイレーズァー!
  大サソリ 「無駄ダ! ソンナ程度ノ…
         … ン ウグ グワァァァァァァ!!!

ビシッ ビシビシビシ!

ゼクンドゥスレーザーのエネルギーが
サソリの体内を駆け巡り とうとう皮膚にひびが入った

  大サソリ 「ウゥ グワァ オォォォ!!
         オ… オ…  オノレェ… …
ぜくんどぅす 「くたばる前に教えてくれ
         どこでそんな力を手に入れたんや? 
  
全身から血液を流し もがきながらサソリが答える

  大サソリ 「ワ 私ハ タダノ… ウグ… サソリダッタ…
         人間 ドモガ ス スコー ピオン ト 呼ブ 存在…
         ト 突然何カガ… ハァ 私ノ ナ 中二入ッテ…
         膨大ナ 叡智ヲ 得 タ ハァハァ
ぜくんどぅす 「何かが入ってきた?

ぜくんどぅすが更に問い詰めようとしたそのとき
巨大なサソリの様々な関節から 
黒い煙らしきものが うめき声だしながらを吹き出ていった

  大サソリ 「クゥ キケェ!
         ワ 私ガ 死ンデモ …
         アレハ キエ… ン … フタタビ モ ト  ニ…

巨大なサソリは黒い灰になり砕け散った

ぜくんどぅす 「さっきの黒い波動は まさか…
         …けど今はサソリが先や 待ってろ!



   シルフ 「ゼクンドゥス まだぁ?

シルフを見てしまった男の活躍により
港から人の姿は消え 
巨大なサソリを倒したぜくんどぅすが駆けつけた

ぜくんどぅす 「悪い 待たせてしもたな やってくれ!
   シルフ 「ゼクンドゥス遅すぎ ぼく待ちくたびれちゃったよ
         それじゃあ 早速やるから離れてて
ぜくんどぅす 「はいよ

ぜくんどぅすがその場を離れると
シルフは空高く舞い上がった

   シルフ 「うっわぁ 上から見るとほんとにサソリだらけだ!
         よーし!

シルフは精神を集中し 大気に語りかけた

― 天空の風 降り来たりて 竜とならん ―

コォォォォォォォォォォ

辺りの風がざわめき始めた

― 大いなる虚空より 生まれし竜よ ―

   古えの契約にて 今ここに命ずる 

  汝その息吹を 未だ彷徨う愚者に放て

   シルフ 「バァースト ゲーェイル!!

ブオオオオオオォォぉぉぉぉ!!!

竜巻ではない ただ凄まじい直風が
サソリたちを大地から引き剥がしていく

バキッ!バキバキバキィ

あまりの威力に 港の建物も次々にその場所から消えていく


ぜくんどぅす 「派手にやっとるなぁ
         港 全壊やで ありゃ…

船に戻り甲板から見ていたぜくんどぅす
船は陸から8000ランゲほど離れていたが
バーストゲイルによって海は荒れ 船は大きく揺れる 揺れる

    ウラン 「あわわわわ
         ゼ ゼックンさん ルシフ君見ませんでした?
    リッド 「船内にも どこにもいねぇんだ! わぁっと!
ぜくんどぅす 「まぁ 落ち着け
         今 下手に動いたら ワイ等も海に真っ逆さまやで
    ウラン 「で ですが… うわぁ





    船員 「皆さん 先ほどの暴風で港はほぼ壊滅しましたが
         それによってモンスターも消滅しました
         準備が出来た人から降りてください

やがて 風もおさまり 海も穏やかになった

    リッド 「やっとシャンバールかぁ
         まったくモンスターやら暴風やら大変だったな
   ウラン 「私は 目が回ってしまいましたよ…
ぜくんどぅす 「何はともあれ シャンバールやで
   シルフ 「そうそう!
   ウラン 「ところで ルシフ君?
         一体どこへ行ってたんだい ずいぶん探したんだよ
   シルフ 「えっ!?
         あ えっとぉ…
         (ゼクンドゥス どうしよう
ぜくんどぅす (はぁ?適当にごまかしとき
   シルフ 「えっと 船乗りの人に助けてもらってたのさ
   ウラン 「そうだったんですか まぁ とにかく無事でよかった
         では 皆さん上陸しましょう
   シルフ 「えへへ

こうして4人は無事にシャンバールに着くことが出来た
しかし忘れてはいけない 究極のタコヤキのヒントが
この砂漠の地にあるのだろうか…?
そして巨大なサソリから出た黒い波動の正体は…?



次回
それゆけ ぜくんどぅす ~欠片~

ぜくんどぅす語 エタ・スォ=エタニティ・スォーム
          プリスタ=プリズミックスターズ
          マイレーザー=ゼクンドゥスレーザー
          マイコレダー=ゼクンドゥスコレダー

第六話 完

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