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約束のピクニック【1】

約束のピクニック

作 神条(ROHHI)


アセリア暦4354年

アーリィの山脈に存在するダオス城にて 見事ダオス打倒を果たしたクレスたちは

それぞれの時代へと戻る… そう 苦楽を共にして来た仲間との別れのとき…

クレスが時の剣を振りかざさんとする瞬間であった


アーチェ「ちょ ちょ~と待ってよぉ!

クラース「何だ どうしたんだ?

アーチェ「みんなさ 約束…忘れてない?

クレス「約束?

アーチェ「約束だよ約束! クレス あんたが言い出したんでしょうが

チェスター「約束って 何の約束なんだ?

アーチェ「あんたは知らないかもしんないど ピクニック…

クラース「ピクニック?

クレス「あっ そういえば そんなこと言っていたような…

ミント「私も覚えてます 確か雲ひとつない天気のいい日に…

クラース「ああ あのときか 確かにピクニックへ行こうとクレスが言っていたな

クレス「アーチェ… 行きたいのか?

アーチェ「うん…

クレス「クラースさん?

クラース「…そうだな 戦いも終わってクレスたちとも別れなければいけない 最後に行くか

アーチェ「やった~!

ミント「アーチェさん 良かったですね

アーチェ「うん ありがとう クラースぅ

クラース「だったら今日はもう遅い 行くなら明日だな

すず「あの…

クレス「どうしたんだい?

すず「よろしければ今日は忍者の里へ来て下さい きっと祖父も喜びます

クラース「ピクニックの前に 温泉にでも浸かって戦いの疲れを落とすか

チェスター「温泉かぁ 入りてぇ

アーチェ「ま~た変なこと考えてるでしょ さすがスケベ大魔王ね!

チェスター「なんだとー!

クレス「まぁまぁ二人とも 喧嘩は後にして忍者の里へ行こう


― 明日 約束のピクニック

  みんなと一緒にいられる最後の時間 か…

  いままでもみんなで 船に乗ったり 宿屋に泊まったり 料理を作ったりしていたけど

  いつもどこかに「戦い」っていう影はついてたんだよね 楽しい時間はあっと言う間に終わっちゃってた

  でも今度は違う 影は消えた 「戦い」なんてそんなこと考えなくて良い 背負わなくて良い

  だから 最後の時間 大事にしよう みんなもきっとそう思ってるよね


つづく

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