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懐かしき仲間とともに外伝


作 緋色の龍



ここは、アセリア暦4306年トーティス村
この村にはかつて魔王ダオスを倒した者達の内の三人、
剣士 クレス=アルベイン
弓術師 チェスター=バークライト
法術師 ミント=アドネード
この三人が住んでいた。
ちなみにこの物語は懐かしき仲間とともにの半年前の世界です。
だから外伝。

ある日クレスはミントを呼び出した。
ダオスを倒してからは、クレスとチェスターは猟師に、
ミントは教会の司祭になっていた。
ミント「クレスさん私にいったいなにを・・・」
ミントは約束の6時の10分前に家を出た。
クレス「6時まで後15分・・・今日こそ・・今日こそミントに言うんだ!・・・・」
クレスの手には片手で握れるほどの小さな箱が握り締められていた。
クレス「ダオスを倒してから2年・・・何の進展も無かった・・・だけど!」
クレスはこの日ある決意をしていた・・・・それは!
クレス「今日こそ!ミントにけ・・け・・・結婚してくれって!」
そう!クレスはミントにプロポーズをしようとしているのだ!
クレス「でもミントは何て返事するんだろ・・・」
その時ミントが10分前に来た。
ミント「クレスさん、私に用ってなんですか?」
クレス「どうだろ・・・「私もって」言ってくれるかな・・・」
ミント「・・・クレスさん?」
クレス「いやでもキッパリ断るかも・・・」
ミント「クレスさん・・・。」
クレス「もしそうなったらミントとの関係が気まずく・・・・」
ミント「クレスさん!」
クレス「もしかしてほかに好きな相手がいるとか・・・」
ミント「クレスさん!!」
クレス「え!?ミ、ミン・・うわわわ!!」
クレスは驚いたひょうしに座っていた橋の取っ手から落ちた・・・・・
高さはそれほど無くてよかった・・・
ミント「クレスさーん!だいじょうぶですか!?」
クレス「ってて・・・ああ・・だいじょうぶだよミント!」
しかしクレスの着ている服はずぶぬれになった。
ミント「ごめんなさい!私が大きい声だしたから・・・」
クレス「いや・・僕のほうが考え事に夢中になって・た・・・から・・」
クレスはなぜミントを呼び出したのかを思い出した。
クレス「・・・ミ・・ミント・・・じ・・実は君には・・・話が・・」
ミント「あ!クレスさん服が・・・・」
クレス「服?・・・そ、それより話を・・」
ミント「早く乾かさないと・・・・風邪をひいてしまう。」
クレス「あ・・あの・・ミント・・それより話を・・・」
ミント「だめです!話なら後で聞きますから・・こっちに来てください!」
クレス「・・・・・は、はい・・・」
ミントの迫力に圧倒されてクレスは教会についた。
ミント「はい・・・これを着てください。」
クレス「・・・わ、わかった・・・」
クレスは男性の信者が着る衣装を借りた。
クレス(・・・また・・・・・この服を着るのか・・・はあ・・・)
クレスは過去になんどもミントにプロポーズしようとした。
クレス(この前は犬の尻尾を踏んで追いかけられたし・・・)
クレスは化粧室で服を着替えながら考えていた。
クレス(その前は魔術の練習中の子供の魔法が暴発して当たるし・・・)
クレスはその度に破れた服を縫ってもらったり傷を治してもらったり・・・
その度にこの服を着せられていた・・・だが本当は・・・
クレス(でもこの服と教会で告白は・・・ちょっと・・・)
さすがに信者曰く聖なる衣装の服と、
教会でプロポーズは恥ずかしい・・普段は思わないのに。
ミント「・・・それでクレスさん・・話ってなんですか?」
クレス「え!いや・・その・・・(いえ!言うんだ今度こそ!!)」
だがクレスは毎回それを言って失敗している。
クレス「え・・えと実は・・・け・・・け・・・」
クレス!ついに言うか!?
クレス「け・・・・今朝なに食べたっけ?(僕の馬鹿―!)」
ミント「え・・・・今日はおにぎり・・でしたけど・・・」
クレス「あ!あはは・・そっか・・・そうだったね・・・・」
ミント「・・・あ!そろそろ買出しに行かないと・・・・」
そう言ってミントは教会を出ようとした・・・・
クレス「待ってくれミント!!」
ミント「え!?・・・・・ク、クレスさん!??」
クレスはミントの腕を掴むと・・・・
クレス「僕と結婚してくれ!ミント!!」
ミント「・・・・・・え!?」
クレス(ぼ・・僕はなにを言ってるんだーー!!」
ミント「・・・・・・はい・・」
クレス「・・・・え!?い、今なんて・・・・」
ミント「・・・はいって言ったんです!なんども・・聞かないで下さい・・恥ずかしい・・から」
クレス「ほ・・・・ほんとに・・?」
ミント「わ・・私も・・クレスさんの事・・・好き・・ですから・・・」
クレス「じゃ・・じゃあこれ・・受け取ってくれる・・?」
ミント「・・・・・・はい!」
その二週間後クレスとミントは結婚式を挙げることになった。
チェスター「よう!クレス今日は結婚式だな!」
クレス「う・・・うん・・・。」
チェスター「・・さて誰と誰の結婚式でしょうか?」
クレス「チェ!チェスター!!」
????「やっほー!クレース!」
クレス「アーチェ!?」
箒に乗って飛んで来た人は
アーチェ=クライン ダオスを倒した内の一人で魔術師。
チェスター「やっぱり来やがったか・・・」
アーチェ「な!なによ!人を邪魔者みたいに!!」
チェスター「お前がいるとせっかくのめでたい式がめちゃくちゃになるんだよ。」
ミント「その声はアーチェさんですか?」
クレス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ミント「や・・やっぱり変ですか?」
ミントは純白のウェディングドレスを着ていた。
アーチェ「そんなことないよ!ミントすっごいきれいだよ!!」
チェスター「ああ。」
アーチェ「あ!チェスター今ミントの事やらしー目で見たー。」
チェスター「な!てめえなんて事言いやがる!!」
アーチェ「きゃあー助けてースケベ大魔王が来るー!」
チェスター「てめえー待ちやがれ!!」
ミント「・・・クレスさん似合わないですか?」
クレス「・・・ご!ごめん・・・その・・・みとれてて・・・」
ミント「・・・ありがとう・・ございます・・・」
二人の間には穏やかな時間が流れていた。
アーチェ「あれ?もう追っかけてこないの?」
チェスター「・・・・・・・アーチェ・・・」
アーチェ「な、なによ・・・そんな真剣な目で見ないでよ・・・」
チェスター「俺は・・・お前が・・・・」
アーチェ「・・・な・・・なによ・・・あ、あたしが・・・なによ・・」
チェスター「・・・・・・ばあか!!引っかかってやんの!」
アーチェ「あ!あんた待ちなさい!!黒焦げにしてやる!!!」
チェスター「ばーか!お前の攻撃が当たるか!!」
アーチェ「絶対逃がさーん!」
チェスター(・・・いいんだまた今度言おう・・・好きだって・・・)
この半年後アーチェに何があるかは・・まだ・・誰も知らなかった・・・・。

                                       終わり



作者の緋色の龍です。
今回は外伝としてクレスとミントがどうやって結婚までに至ったか
と言う所に重点を置きました。
この半年後なにがおきるか知らない方は、
懐かしき仲間とともにを見よう!(宣伝か!)
次はすずの話を書こうと思います・・では、また。

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