翼をもった猫【1】
「翼をもった猫」 作・心無き剣
第一話 ~子猫~
洋風の家が建ち並ぶ道を、一人の少年が歩いていた。
空は雨雲がかかっており、少年の足どりは歩くというより走るに近い歩き方にみえる。「雨が降らないうちに帰らな・・・」
ひとりごとを言いきる前に雨は降ってきた。
「あっ・・・降ってきた・・・・・」
少年は、着ていたコートを頭にかぶりながら走った。
少年は足を止めた。どこからか動物の鳴き声が聞こえてきたからである。少年は辺りをみまわした。家と家の間にあるほそい小道を見つけた。鳴き声はその奥から聞こえてきていた。
「・・・・・ネコ・・・?」
少年が小道を少し進んだところに子猫が捨てられていた。どうやら鳴き声はこの子猫の声だったらしい。
「可愛そうに・・・捨てられたんだね・・・」
少年は子猫を抱きかかえ、自分の家に持ち帰った。
「ただいま・・・」
「あら、リュート。おかえりなさい」
「ただいま、母さん」
リュートと呼ばれる少年は、すぐに自分の部屋に入った。
リュートのおなかがうごいていた。何かおなかにいるようだ。
「ごめんな・・・いまだしてあげるからね」
リュートはおなかから子猫をだした。さっき拾った子猫である。
ニャ~ン・・・
子猫は、もうリュートになついていた。
リュートが子猫の背中を撫でてみた。と、子猫の背中に何かついていた。小さい羽のようなものが。
「ん?なんだろう?羽・・・?」
リュートはその小さい羽のようなものをさわってみた。
思ったとうり、それは羽であった。天使のような羽のような形をしていた。
「お前、羽がついているのか?かわった猫だな・・・」
リュートは子猫抱きかかえながら頭をなでてあげた。
子猫はうれしそうだ。そのうれしそうな子猫の顔をリュートは見つめた。
疲れなどがスぅーったなくなっていくような、そんな可愛らしい笑顔だった。
「そうだ、名前を決めなきゃな・・・・・メルなんてどうだろう・・・よしそうしよう。お前の名前はメルだ」
子猫の名前が決まった。子猫もうれしそうだ。
第一話 ~子猫~ 完
あとがき
どうもはじめまして。
心無き剣といいます。チャットでは剣できてました。
初めて小説を作りました。まだまだ未熟で、変な小説と思いますが・・・。
変なところは少しずつなおしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。