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冬の日の思い出【3】


      第三部 ~最終話~











 ふと気が付くと、昨日の雪だるまのところに来ていた。半分溶けかかっていて、変な顔になっている。そういえば、マフラーを忘れていたん
だっけ。



 雪也がマフラーに手を伸ばしたとき。なにか薄っぺらいものがひらりと落ちた。手紙だった。雪也宛てになっている。



(誰からだろう?)



 後ろに書かれていた名前。それは沙月だった。



 急いで封を開け、手紙を取り出す。女の子らしいクセ字が並んでいた。



    ――――雪也くんへ

 雪也くんがこれを読む頃、私はもういなくなってるだろうなあ。

 ・・・・雪也くん、怒ってるかな?

 今まで何も教えなくてごめんね。でも、教えなかったのは、意地悪とかじゃないよ。雪也くんのこと、すごく頼りにしてるし、親友だと思って
るもの。

 言わなかった一番の理由は、雪也くんに打ち明けるタイミングが無かったっていうのもあるんだけど、なにより・・・

嫌なこと何もかも忘れて、お引越しする最後の最後まで楽しく過ごしたかったからかな。我侭には変わりないんだけど。

 最後に雪也くんと雪だるま作れて本当に良かったよ。今思い出してみれば、あの時初めて一緒に雪だるま作ったよね? 

 あ、一緒に作ってくれてありがとう。お礼も言ってなかったっけ。

 ・・・ちゃんとお別れもしないで引っ越しちゃったこと、今とっても後悔してる。でも、この手紙で私が言いたかったことが伝わってくれれば、
嬉しい。

 勝手なことばっかりしてごめんなさい。

 そして、こんな私と最後まで仲良くしてくれて、ありがとう。



 ――――さようなら。

                        沙月より



 手紙を読み終えて、雪也はふっとため息をついた。



『来年の冬も、また一緒に・・・・・』



 沙月が言いかけた言葉。今なら分かる。きっと『来年の冬も、また一緒に雪だるま作ろうね』と言おうとしたのだ。

「作れると良いね」なんて曖昧な言葉じゃなくて。



 晴れた空を見上げる。



 沙月も、この空を見ているだろうか―――。





 あれから丁度二年。



 少女―――沙月は、かさをさして雪が行方を邪魔している道を再び歩き出した。帰宅する途中だった。



 コートのポケットからハンカチが落ちた。彼女は気づかずに雪の中を一人歩いていく。



「あの、落としましたよ」



 どこか懐かしい声。反射的にポケットを探り、落としたハンカチの存在に気付いて、その声に振り返る。



「――――・・・・!」



 そこにいたのは――――。









    ☆あとがき☆



どうも、春乃です。三部も投稿、失礼します。

えっと、もう感動でも何でもないですね^^; 本当にすみませんw

今読み返してみれば、視点がバラバラです。さすが二ヶ月前の作品。(古

こんな古い作品投稿してしまってごめんなさい::今更手を加える気にもならないというかなんというか・・・(ォィ

とにかく、勉強しなきゃですね!(汗



はてはて、乱文失礼しました。 それではーw

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