逃げられない!負けられない!地獄の球技大会!!!【2】
―――開会式―――
「ちょおっと、まて~ぃ!!!」
カイル達に事情説明され、はじめに叫んだのは、チェスター・バークライトだった。
「おれらは、ダオスを倒しに行くんだぜ。こんなとこで時間食ってる場合じゃあ…」
「あたしたちだって、ヒュ―ゴを倒しに行くのよ!」
チェスターの声をさえぎったのは、ルーティ・カトレットだった。
「あ~!も~!ごちゃごちゃ言わない!!!大丈夫よ!試合に勝てば、すぐにもとの世界のもとの位置に戻してあげるから!」
ハロルドは、ドッヂボールのコートを引いていた。
「はじめは、ドッヂボールな?」
メルディが楽しそうに、ハロルドによっていった。
「そうよ~♪」
ハロルドとメルディは、楽しそうにコートを引いている。
「そうだ!クレス!」
クラ―スが、こぶしをぽんっとならした。
「時空の剣だ!クレス、時空の剣で、戻れるじゃないか!」
「そうか!よし!僕達の時代へ!」
クレスは、そう言うと、時空の剣を振り上げた。
「あ!ずるい抜けがけだわ!追うわよ、スタン!」
ルーティが、スタンの腕をぐいっと引っ張る。
「ちょ、ルーティ!その世界に行っても…」
しかし、スタンの声もむなしく、ルーティとスタンは、時空の剣の光にすいこまれた。
「まあ!大変!どうしましょう!」
フィリアが、おどおどしていると、後ろから声がした。
「大丈夫、時空の剣は、使えないようにしてあるわ。そのうち、戻ってくるでしょ!」
ハロルドだった。彼女は、ライン引きを端っこに置いてくると、楽しそうに言うのだった。
「さ!開会式をはじめるわよ~!」
―――どさり!―――
そのとき、時空移動に失敗したクレスたちが帰ってきた。
「…いたたたた…。あれ!もとの場所だ!」
クレスが、辺りを見まわして目を丸くした。
「あんた達、バカねぇ。天才の私に立てつこうなんて、千年早いわ!」
ハロルドが、得意そうに言う。
「この…!」
「やめろって、チェスター!」
チェスターが、殴りかかろうとしたのをクレスが止めた。クレスが小声で、チェスターに言う。
「チェスター、そんなことしたら、また妙なことされるぞ。とりあえず、球技大会で、ビリをとらなきゃ帰してくれるらしいし、今は勝つことを考えたほうがいい。」
「ちぇっ。」
しぶしぶチェスターは、こぶしをおろした。
「さ!気をとりなおして、開会式っと!」
ハロルドが、どこからか持ってきた、朝礼台に上がった。
「ではでは、これから、『テイルズ球技大会』、別名『ハロルド様の実験台になれる、ラッキーな主人公さんは誰か大会』をはじめます!」
ハロルドは、大きな声で話していたが、それより大きな声で、全員が叫んだ。
「ラッキーじゃねえ!!!」
この空間にも青空と太陽はあるようで、この地獄の球技大会を見下ろしていた。
*あとがき*
なんだか、妙な話になってしまいました(汗)。いや、はじめから妙でしたが(滝汗)。そして、やっぱり、Eのしゃべり方がわからない…(超汗)。こんな小説を読んでくださってる方に深く感謝いたします。とりあえず、次回はドッヂボールをやる予定なので、また機会があったら、読んでもらえると幸いです。