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　　ここは世界の何処かに在る超巨大規模の学園。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　保育部から大学部までエスカレーター式で上がれ、生徒・教師は全員寮暮らし。
　総生徒数・教師数共に不明。また、創立者も不明。年中お祭り騒ぎで、体育祭・文化祭は怪我人が出るほど。
　そんな学園の中学部にとんでもなく面白く、とんでもない秘密を持ち、とてつもなく愉快な１年生たちがいるらしい。
　　ここから長い長い学園生活が始まる・・・

　入学式を終え、生徒達は割り当てられた教室にそれぞれ入っていく。
真新しい制服　－黒地の上着とどこの学校にでもあるようなズボン(またはスカート)－
を身に纏い歩いてゆく。胸元の青いネクタイが男女共にまぶしい。
　１クラスにつき生徒数は約４０人。今年はD組だけ１人多いらしい。
　「はい、皆さん。入学おめでとうございます。」
　A組に入って来たのは、紳士服を着た男性教師。メガネをかけていて、うっすらと笑みを浮かべている。肌が異様に白い。黒板にその名前が書かれた。
「私が、１年間皆さんの担任をさせていただきます。ジェイド・カーティスです。よろしくお願いします」
ジェイドは自己紹介をすると、少しずれたメガネを親指と中指でクイッと直す。
「さて、私の自己紹介も終わったことですし。次は皆さんのお名前も知りたいですね。１番から１人ずつ、その場に起立して自分の事を簡単に紹介して下さい」
　
　この学園の出席番号は、姓名順ではなく名前のアイウエオ順で決まる。生徒個人の名前を尊重したいとかしたくないとか。
　
　出席番号１番の女子が立ち上がる。ピンク毛のポニーテールがトレードマークといったところだろうか。髪の間からちらほらととがった耳が見える。
「アーチェ・クラインでーっす!!皆ぁ、よろしくねーっ!!えーっと所属部活は小学部からそのまま引き継いで吹奏楽♪好きな事は料理、おしゃべりでーっす!!イェイ！」
・・・１つ怪しいのがある気がするが、そこは見逃してやろう。アーチェが席に座ると同時に、次の生徒が立った。
「ウッドロウ・ケルヴィンです。野球部に所属しています。長い付き合いとなるためいろいろ迷惑をお掛けするかもしれませんが、よろしくお願いします」
丁寧な言葉遣いだった。彼は長身で、銀色の髪がさらさらしている。男らしい顔つきをしていた。

　ここからは、テイルズキャラだけの紹介をして行く。
「おーっす！！俺、カイル・デュナミス!!マーボーカレー大好きだぜ！よろしくな！」
バクハツ(？)した金髪頭が何よりも目立つ。容姿だけでまっすぐなヤツだと分かる。
次の生徒が立った。
「シャーリィ・フェンネスです。えっと・・・中学部で過ごす３年間の間、よろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げるとシャーリィはそそっと座る。カイルとはまた違うふわふわとした金色の髪が揺れた。それを不思議そうに見ながら、次の生徒。
　彼の緑色の髪も、けっこう注目を浴びると思うのだが。
「ティトレイ・クロウだぜ！柔道部に入ってる。よろしくな！」
最後ににかっ、と笑うと席に座った。
次の女子は、ワイルドレッドの髪を左右で２つに縛った、いかにも「姉御」な人だった。
「ナナリー・フレッチです。３年間、よろしくな」
男みたいにさばさばした口調だなぁ、と皆心底思う。胸デカいと思ったヤツは表へ出ろ。即行で。
次。無表情で立つ。
「プレセア・コンバティールです・・・。・・・・・・３年間よろしくお願いします」
ピンクのボサボサ(？）としたツインテールが、彼女のお辞儀に合わせて動く。
「次！次ボクだよね！」
赤毛の少年が立ち上がる。
「ボク、マオっていいます！・・好きな事は、ティトレイの弁当のつまみ食い!!」
教室に笑いが起こる。マオは一言「よろしくぅ」と言うと席に座った。この教室のムードメーカーは、この子で決まりだ。

そして、最後の１人。全員の視線が集まる。
大取りという理由でもあったが、もう１つ、注目される理由があった。
少し水色がかっていて、肩にちょっとかかるぐらいの左右にクセのある銀色の髪。深めの色だが、吸い込まれそうなほど美しい青の瞳。スッと整った顔立ち。今日初めて纏ったというのに、全く違和感の無い制服。
彼女の持つ独特の風貌は、自然と人目を引き付けるのだった。

　　続く

　あとがきぃーん☆
１年ほど前からずっと考えてました！微妙なとこで終わってしまってすみません(汗
テイルズで学園モノ・・・いいですよね！一応ファンタジア～アビスのメインキャラは、生徒or教師のどちらかの形で出て来る予定ですので。心配しなくてもだいじょぶですよ。
それでは！第２話でまたあいましょぉー！！　　　　　0８.　02．　雛姫　りる