1人の旅人とシンフォニア【1】
これは、ミトスに裏切られた後の物語。
怪我をして動けなくなったとき、私と出会ったのは…
不思議な旅人たちでした。
ハーフエルフと人間が一緒に旅をしているもの。
…そんな事ありえない。
私たちは迫害されて生きて来た。
なのに、彼等たちは平然な顔をしていた。
そこで意識は途切れた。
「大丈夫か?」
目覚めたとき、声をかけてきたのは茶髪の男性だった。
まだ幼いような感じ。
剣士なのか双剣をもっている。
「大丈夫で…くッ」
起き上がろうとした。でも…傷が痛んで途中までしか起き上がれなかった。
「まだおきては駄目よ…深い傷のものもあったから。」
冷静な女性。銀髪は揺れ月に照らされ輝いている。
歳は20代位に見えるけど…違うかもしれない。
彼女はハーフエルフだ。
…延命とも思える命を持っている。
「その人…。」
碧い目をした女の子は心配そうに見つめていた。
「えぇ。同族を見間違えはしないわ。あなたはハーフエルフでしょう?それも…魔術を極めた。」
銀髪の女性の言葉に肩が震える。
…怖い。
「…貴方は?」
答えたのはその知的な女性ではなく茶色の髪をし、赤色の服をまとう男だった。
「人の名を聞く前に自分から名乗ったらどうだ?」
「でた、ロイドの屁理屈。」
…あの男の人はロイドっていうのか…
「失礼しました。私はアリア。旅をしているものです。」
その途端銀髪の男の子が悲しい顔をした。
「…逃げてるの?」
気づけば知的なあの女性もそんな表情をしていた。
してないけど、心の中ではそうなんだろう。
悲しさがオーラに溢れている。
確かに逃げている。
罪を犯した私は…この魔術を使って逃げている。
「…はい。」
「見つかったら死刑か。大変だなぁ。お嬢ちゃん♪」
紅い髪の毛。
この人は人間。
でもマナの流れからしてこの人は魔術が使える。
「ボクはジーニアス。よろしくね。アリア♪」
「…この娘は一人でも大丈夫なようね…早く行きましょう。」
みんなの表情が曇る。
「なんでー…!!」
ジーニアスだけが否定した。
「分からないの?私たちはミトスを追っているの。
…この娘にかまう時間なんてないわ。」
皆が分かっているようだった。
「…でもさ、今置いて行ったら、助けた命も無駄になると思うぜ?」
ロイドだった。
正論といえば正論だけど違うような気もする。
「ねぇ、次に目指してる場所は何処なの?」
金髪の女の子が聞いてくる。
「…救いの塔の近くの町。」
「じゃあ、救いの塔の近くまで送りませんか?先生。」
金髪の女の子が微笑む。
「…仕方ないわね。…でも、護衛するだけでは私たちの荷物になるわね。」
少し悩んでいるようだった。
「だったらさ!一緒に闘えばいいんだよ!」
ジーニアスだ。
どうしてそんなに私にかまうのだろうか。
「それはアリア。貴方の許可が要るのだけれど。」
同行するほど力になるものはない。
「…お願いします。」
辺りを見回すと皆頷いていた。
「私はリフィルよ。少しの間だけど、宜しくね。」
銀髪の女性がまだ少し納得していないような感じ。
「俺様はゼロス・ワイルダ―。可愛いアリアちゃん♪ゼロス君ってよんでね~w」
赤い長髪の男…軽そう。
「…プレセアです。」
無口なツインテールの女の子。
「藤林しいな。よろしくね。アリア。」
「リーガルブライアンだ。…宜しく頼むぞ。」
手械をしてる…なんでだろう。
「ロイドアーウィング。えっと…これからよろしくなアリア。」
「私はコレットだよ♪仲良くしてね~アリアちゃん。」
という事で…私たちの期間限定のたびが始まったのです。
あとがき♪
こんにちは。改名致しました。元・凛 です。
優樹に変更いたします。。
今回は、ハーフエルフの旅人が主人公です。
…なんというか新しい人が加わったって所でしょうか。
期間限定だから伝説にも載らない小さな話。
アリアはどんな罪を犯したのか、これから、救いの塔までの道のりがどうなるのかそれは…
続きを見てくださいねw
頑張って書きますのでw
それではまた会う日まで
by優樹