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テイルズ学園 ~テイルズ オブ スクール~【2】

「リフィル・セイジです。入学して今日からの3年間、よろしくお願いします」
リフィルはお辞儀をし、席に座ると、にこっと皆に微笑みかける。
すると。
 男子の頬がみるみる赤く染まっていく。一部では失神寸前だ。
「ちょっと男子!!何トマトみたいに顔真っ赤にしてんのよ!!」


アーチェが怒るが、全く聞く気無し。ついにはマオが席を立ち、叫ぶ。
「キターッ!!!リフィルさんの秒殺スマイルだーっ!!さぁ、一部失神寸前!どぉーなるんでしょうかっ!?」

・・・さらには実況中継まで始まった。A組は笑いと怒りの嵐に巻き込まれていく。


と。黙ってその嵐を見ていたプレセアが、自分から嵐に入ってきた。
「静かにして下さい・・・。リフィルさん、困ってます・・・」
「あ・・・」
アーチェとマオは顔を見合わせる。
「で、でもっ、発信源はマオでしょ?いきなり席立って叫ばなくったって・・・」
「あ、あれは・・・反発的に・・・」

「ハイハイ、それはそこまでにしましょう」
ジェイドが微笑みながらパンパンと手を叩くと、今までそこにあった嵐は跡形なく消え去っていった。

「さて、今日このクラスでは残念なことに2名欠席ですが、中学部へのご入学、まことにおめでとうございます。次は中学部のきまりなどを説明したいので、プリントを・・・」


    時は戻って入学式後。


B組の教室はざわざわしていた。特に、頭に黄色いボンボンのついた茶髪の女子の声が目立つ。
 そんな教室の前で、1人の男が立ち止まっていた。     
        
         ―女子生徒に手出したら、許しませんわよ―

入学式の前、高学部にいる妹に言われた言葉だった。
「ホント、素直じゃねぇよなぁ・・・」
そう呟くと、B組教室のドアをガラガラと開けた。

紅の長髪をさらさらと靡かせ、教室に入る。と。


「きゃあぁぁーーーーーっ!!!!」

女子達の歓喜の叫びが教室中に響いた。
「やったぁーっ!!!」
「超シアワセェ~!!!!」
「ゼロス先生、本当に担任なんですか?」

「ありゃりゃ・・・先に名前言われちゃったな。そ。俺様が今日から3年間、お前らの担任をする。ゼロス・ワイルダーだ。ゼロスせんせvって呼んでね♪」
ゼロスは歯をキラリと輝かせ、女子秒殺のゼロススマイルを見せた。


・・・ズギューーーン!!!
B組女子19人中10人、保健室に搬送。


「んじゃ、残りの可愛いハニーvと野郎共の名前を出席番号順に聞いていこうかな♪
まずは、1番の可愛いお嬢さん、どうぞ」
「あ、はい」

女子生徒は、ゼロスの言葉に動じることも無くガタッと席を立った。毛先が少し外にカールした茶髪の、いかにも清純そうな少女。
「アニー・バースと申します。医学部です。3年間よろしくお願いします」
礼儀正しくお辞儀をして、サッと席に座る。

「えっと、次俺か」
次、男かよとゼロスが呟く。

「俺、ガイ・セシル。剣道部入ってるんだ。・・・その、女性恐怖症だから・・・そこんとこよろしく頼む。3年間よろしくな」


「はぁ・・・面倒だ・・・キール・ツァイベル。天文部。以上」
キールはだるそうに席を立ち、だるそうに席に座ると、本を広げて読み始める。
あの青髪ポニーテール(?)男児・・・生意気な・・・とゼロスは教師記録に書き込んだ。


「出席番号13番。クレア・ベネットです。部活は文芸部です。よろしくお願いしますね」
クレアはさっさと席に座る。髪を結んである緑色のリボンがふわふわ舞う。
やっとハニーだよ・・・。 ゼロスの心は舞い上がる。

「僕ですか」
次。男かよ。何か男多くない!?とゼロスは思う。・・・気のせいだ。女子10人いないけど。

「ジェイと申します。部活は報道部。今日のことも、きっちり新聞に載せますよ」
一回りほど大きな、彼にとってはダボダボな制服を着たジェイは、にやりと笑うと席に座った。


「よーし、俺だな」
やっぱB組男多いって。とゼロスは教師記録に書き込んだ。

「俺、スタン・エルロン!野球部!よろしくな!」
にかっとスタンスマイル。こっちのスマイルは笑いが取れる。
そーいや、A組でこいつとよーく似たヤツ見た気が・・・とゼロスは記録に書き込む。


「あたしの番だね」
お、ハニーかv・・・・胸でっけえぇ!!・・・ゼロスは記録に書き込んだ。(しっかりと)
「藤林 しいな。しいなって呼んどくれ。部活は報道部。3年間いろんな事あると思うけど、よろしくな」


「よっしゃぁ~、あたしの出番来たーッ!!!」
次もハニーかvとウハウハするゼロス。・・・うるさかったのはこいつか。
「あたしがノーマ・ビアッティ!!3年間よろしくね~♪あ、じっとしてるの嫌だから、部活は新体操部だよ。よろしく、ゼロティー♪」

・・・・ゼロティー!?
「ゼロスティーチャー略してゼロティ~♪」

「え、え~と。リアラです。吹奏楽やってます。3年間よろしくお願いします」
かわいいなリアラちゃんv・・・ってA組に彼氏いるんだ・・・(カイルです)


最後の1人。最後男かよと愚痴をもらすゼロス。赤毛の男子生徒が立ち上がる。

「リッド・ハーシェルっす。よろしく」

リッドは席につく。

・・・・・・・・・・・・・そんだけ!????
「ちょっと待てリッくん(注:リッド)!!大取りだよ!?言うこと少なすぎだって!!」
ノーマがすかさずツッコミをいれる。
「せんせ~、今日って学生食堂開いてねぇの~?」
「聞いてねぇし!!」
「開いてる訳ねぇだろ」
「ゼロティーも答えなくていいから!!」


「にぎやかなクラスになりそうですね」
「そうですね」

B組にも巻き起こる漫才の嵐を、アニーとクレアは仲良く話しながら見守っていた。

  続くと願ってください。

あとがきぃー
リフィルさんはあえて生徒として登場させてみました。どうでしょうか?
B組のキャラ紹介はゼロスの観察日記みたいになっちゃいました。すいません。

少々マオとノーマが壊れてしまいました(笑)
キャラ紹介も後半です!C、D組にはどんなキャラが出て来るでしょうか!?

3話からは少しゆっくりめに投稿しようと思います。


それでは。              8月  3日   雛姫  りる

コメント

こんばんは~
チャットの合間に小説読んでるシェイドですw

いつの間にか第2話が・・・さっそく読ませてもらいました^^

大取りリフィルだったーっ!・・・以前言ったようにこれはこれで意外性があっていいかと。
と、言うわけで脳内で制服を着せてみる・・・・・・・コスプr(殴
ゼロティーいいですよゼロティー!(話をそらす(ぇ
心の声面白すぎですw あと教師記録w
どっかでまとめたやつ番外編で出すと面白いかもしれないですね(笑
意外とガイの人気がなかったことに驚きです。
もっとモテてもいいでしょうに。・・・∑はっ!ゼロスのおかげで薄れた!?
スタンが野球部ですか・・・これはA組のウッドロウとの絡みがある、という伏線ですね?(笑

マオとノーマは僕的にはあんなもんだと思ってます。特にギャグにはしった場合は。
台詞回しとかナレーションとか面白かったです。
勢いに乗ってきた、って感じでしょうか^^

最後に気になった点。といっても1箇所のみです。
おそらくノーマのツッコミと思われる台詞「聞いてねぇし!!」。
勢いでいってしまった感もありますが、ノーマなのでやはり
「聞いてないし!!」のほうが僕としてはしっくりきますね~

次回も楽しみに待ってますっ^^

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