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『Tales of Grandia』【1】


『Tales of Grandia』

第一章『Starting』 前編

もし君が暗黒の世界に七つの宝石をちりばめたなら、君は王であり、生命の指導者で
あり、そして神であろう。

あなたが望むなら、彼は時となり、次元となり、魂には形を与えるだろう。
彼は歴史の始まり、空間の創造者となる。

そして彼女は形となった者に精神を与え、心を育む主となる。
彼女は美しい象徴、全霊の姿と言えよう。

けど君だけは違う、ただ独り闇に立たずみ、冥の風にふかれ死者を祝福するだろう。
死と永遠の友、暗黒の神とならん。



今日も星空だ、月はまぶしいぐらい...。古い木造の家のベランダに腰かけ、彼は
夜の空を絵のように眺めていた。
『また夜空みてんの? なんか楽しいか?』
ケンリーコーダンはそこにいる彼にあきれた感じで聞いてみた。
『楽しいとか、そうゆうことじゃなくて、なんか落ち着くんだ』
ケンリーは短い髪をかきむしって、彼のそばに寄った、彼の顔を見て”やっぱり変な
やつ”と思った。
『ネックスはどっか働きに行くのか?』
ネックスキリアは17歳、ケイリーも同じだ、二人は将来のことを話し合っていた。
ネックスはくせのある長い金髪の髪をふってケンリーにこう言った。
『特に考えて無いけど剣士になりたいんだ、ケンリーはどうすんの?』
彼は少し考えてから答えた。
『魔術師.....ってところだな』
するとネックスはある事にきずき、彼にこう言った。
『そういやあんたは、魔族だもんな』
気楽にケンリーは言った。
『今は見習いだけどな』
彼らが色々と喋っているとき、町の方で火事がいくつも発生していた、赤い炎が点々
と燃えて見える。
二人はそれを見たとたん、その場から猛然と走り出た。
そして町へ、ネックスは短剣を持って行った。

町へたどり着くと、驚く事に巨大な黒い羽を持った一体の悪魔が暴れている、それを
見たネックスとケンリーは”こりゃ大変だな...”と思った、悪魔は唸り声を上げ、
気にもせず逃げまどう人々を襲っていく。
『おい!早く...ネックスか!?』
二人の前に一人の長剣を持ち、鎧をまとった剣士が現れた。
『父さん!』
ネックスの父は軍の大佐をしている、名前はクリストキリアだ。
『まあ、私の険技をそこで見てろ!』
そして彼は猛威を振るう悪魔へと向かった、その背中を少し不安そうに見届けるネッ
クスとケンリーだった。
クリストは荒れ狂う悪魔の爪をよけ、攻撃を仕掛け出す。
『爪牙旋風斬!』 (ソウガセンプウザン)
両手持ちの険から、風のごとく連続での斬りが悪魔の身を襲う。
少しよろけた悪魔へスキも与えず次の技をくり出す。
『獅子戦功!!』
険を振り上げ全身の力を込めて敵へと険を振り下ろした瞬間、溢れる闘気が青き獅子
の姿えと変わり、戦陣そして悪魔の巨体を、唸りながら吹き飛ばした。
土が舞い、砂ぼこりが目の前を隠し前が見えなかったが、クリストは軽いステップを
踏み、敵がどう動くか待った。
そのときだ、闇の奥から悪魔の爪が不意に彼の身に一撃をくらわした。
『ぐわあ!!』
後ろに倒れるクリスト、それを助けるかの様に彼に近寄るネックス。
『だいじょぶ父さん!?』
しかし彼はすぐに起き上がり、構えの姿勢をとった。
『.....父さん』
そしてクリストはこう言った。

『俺は大切なものを、守るために戦うんだ...』

ただネックスは呆然と彼を見つめていた、”なぜあんなにがんばるんだ...”
と、心の中は渦巻いていた。

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