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TALES OF CONSTELLATION【1】


第一幕 「星」

まだ、僕が星なんて気にもとめていなかった時、君は毎晩星空を眺めていた。
そんな君が何故か遠く感じた。なんでも自分より優れている君が・・・・。


西暦6029年。この星全土を深い闇が覆い尽くした。
この闇は<エターナルダーク>と呼ばれ、いつしか世界は闇一色になってしまった。
それから三年後の西暦6032年最北端の大陸<オリオン>は一瞬の閃光とともに消え去り、
変わりに闇の覇者<デストムーン>が四人の付き人を従え現われ、世界を征服した。
その中、ある一つの帝国<スオン>が<星の剣>なる武器を作り大量に生産し、闇の勢力と戦った。
約10年間の長い戦いの末、遂に闇の勢力は<星の宝玉>の中に封印され<星の剣>も数少なくなり最後の一つを封印した・・・・。


そして・・50年の月日が流れた。


ここは森の都<バイッツア>
???「すいません。クリスいます?」
一人の青年が家の扉を開きながら言った。どうやら自分の家ではないらしい。
呼ばれて一人の老婆が気づき、返事をした。
老婆「おやおや、リュウじゃないの。こんにちは。」
リュウと言われた青年は少し恥ずかしそうに返事をした。
リュウ「あっ・・どうも。こんにちは。」
老婆「もうすぐクリスは来ると思うんだけどね・・今、買い物に行っていて。
   年寄り一人だと買い物も一苦労なもんで・・・。」
リュウ「あっ、じゃあ僕は探してきます。ここらへんで買い物に行くなら
    スペイドさんのお店ぐらいしかないから。じゃあ、失礼しました。」
そういうと、扉を閉めて、一目散に走りだした。
老婆「若いっていいわね・・。」

クリス「えっと・・確か今日はこれだけだったかな・・?」
店の中を一通り見て呟いた。買い物籠にはたくさんの日用品や食料が入っていた。
ふと、店の正面の窓に一人の青年が立っているのが見えた。
クリス「あっ・・リュウだ。」
リュウもクリスに気づき、少し微笑んで手を振ってきた。クリスも笑顔で振り返した。
リュウは店の中に入ってきた。ドアのベルの音が店の中に響き渡る。
スペイド「いらっしゃい。おや?リュウ君じゃないか。これは奥さんを迎えにでも着たのか?」
スペイドさんが新聞をカウンターに置き、リュウ達を見ながら笑っている。
クリス「そんなんじゃないですよっ!スペイドさん!」
クリスは頬を赤らめて否定した。リュウは何も言わず顔を赤くして笑っている。
クリス「もう!リュウも笑ってないで何とか言ってよ!!」
いきなり言われて少し戸惑いながら答えた。
リュウ「えっ!・・あっ!・・あぁ・・別にいいんじゃない?」
その言葉を聞いてクリスは呆れたのかカウンターに向かい会計を済ませようとしていた。
スペイド「はっはっはっ・・んっと・・全部で4200エルだな。」
クリス「全部リュウのつけで!!」
その時、リュウの笑い声が消えた。

リュウ「ったく・・いきなり何を言い出すかと思えばなんだよ・・ったく。」
店から出て、クリスの家に帰る途中同じことの言い合いだった。
片方が「お前が~」というと片方は「だからお前が~」と言う言い合いだった。
しかし、クリスの家の前の近くになると、そんな会話も無くなった。
リュウ「しかし、お前の家も大変だな。ファンナ婆さんと二人暮しで。」
リュウは少しクリスの顔を見て前を向きなおした。
クリス「だから言ってるでしょ!私は拾われたの!」
あぁ~そうかと、リュウが言うとまた二人は黙りこんだ。
クリス「さて、もう家だけど上がってお茶でも飲む?・・てか、何のために私のところに来たの?」
リュウはあっ!と気づいたような表情になり言った。
リュウ「お茶の見ながらでもゆっくり話そう・・。」
そう言うと、クリスは笑いだいた。
クリス「はははっ!なんかリュウおじさん臭いよっ!あはははっ!」
リュウ「なんだよ!いいじゃんか!あぁ~あ、なんか話す気失せた。もう帰る!」
そういうとクリスは逆方向に向けて歩き出した。
クリス「あっ!ごめんごめん。さっ、家についたし上がって。」
そういうと扉を開けた。そして、運命の歯車が回りだした。
                                   続く

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