「天」と「地」【2】
「天」と「地」 作 ターク(MPK)
~第1話~
二人の男が話をしていた。
?????「・・・どうした?早く行くぞ、ライディス」
ライディス「・・・ああ」
ライディスと呼ばれた男はそう言って、立ち上がった。
外では雪が、あたり一面を覆っている。だがそれは白い雪ではなく、茶色をした雪だった。
地球に衝突した彗星が、この世界を壊してしまったのだ。
たくさんの人間が死に、自然は破壊された。
生き残った人々は、いつか来るであろう死の恐怖に怯えている。
ライディス「それで、そのラディ何とかってのは何処にあるんだ、クレメンテ?」
もう一人の男の名はクレメンテというらしい。クレメンテは答えた。
クレメンテ「ラディスロウだ、ライディス。私達の砦だよ。城に対抗するためのな」
ライディス「何か俺の名前みたいだ」
クレメンテ「そうだな。・・・君の上の名前は何といったかな?」
ライディス「ディークレスト」
クレメンテ「そうか、ではその名で呼ぶが構わんな」
ライディス「いや。・・・長ったらしいから『D』でいい」
クレメンテ「はは、そうか、ではそうしよう。あと3kmぐらいで着くはずだ」
ライディス「3kmもあるのか・・・」
クレメンテ「すぐに着くさ、邪魔者が出てこなければな」
ライディス「とか言ってるとほんとに出てくるぞ」
クレメンテ「・・・ああ、そのようだな」
後ろに人の気配がした。振り向くと、4、5人ほどの野盗がこちらを睨みつけていた。
今にも襲いかかって来そうである。
野盗「・・・死にたくなけりゃ全部置いてきな」
野盗の一人はそう言い放った。
この世界は病んでしまっている。生きていくのも困難なため、
こういった行動に走るものも少なくない。
ライディス「どーせ殺すんだろ?そりゃこっちの台詞だ」
クレメンテ「いつから君は野盗になったのかね?」
ライディス「・・・冗談だって」
ライディスは、槍を取り出した。
見事な槍である。
種類で言えばハルべルト(ハルバード)の類型だろうか。
尖った先の横に、斧の如き大きな刃が付いている。
ライディスはその槍を構えた。
ライディス「来るならいくらでも来い」
野盗たちは一瞬驚いたような表情を見せたが、その言葉に触発されたのか、
武器を構えてこちらに向かってきた。
クレメンテ「君の腕前を見せてもらおうか?D」
ライディス「・・・言われなくても」
と言い終えた瞬間、ライディスが動いた。
野党の一人目を突き伏せる。それを見て、他の野党が襲いかかる。
ライディス「これだから・・・」
二人目を薙ぎ払い、突き飛ばす。
三人目が銃を撃った。が、銃弾を槍で弾き返す。跳躍し、三人目を真上から切り倒した。
ライディス「槍ってのは・・・」
四人目はクレメンテが片付けたようだ。
五人目・・・いない?神経を集中させる。
ライディス「・・・いいんだよッ!」
雪の中に潜んでいる。ライディスはそれを察し、
地面に槍を突き刺した。小さなうめき声がしたが、すぐにその声は止まった。
クレメンテ「・・・これほど凄いとは思わなかったよ」
ライディス「驚いただろ」
クレメンテ「ああ。・・・早く行くとしよう」
ライディス「そうだな」
To Be Continued ...
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あとがき
ふう。何とか書き終わりました。
どうだろう?w何だろう?w
まあ次回も書いていくつもりなので、
よろしくお願いしますw
ちなみにライディスっていうのはオリジナルです。念のため。
槍は僕の好みですw。