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幸せへの一歩【2】


     幸せへの一歩 ~宿の一室で・・・・・~
     作者:理沙

ジューダス「・・・・はぁ・・」
カイル「ジューダス、どうしたんだよ?」
ロニ「悩みがあるならこのロニ様にまかせろ!」
左右から覗き込んでくる二人の顔を見て、ジューダスはもう一度ため息をつく。
ジューダス「おまえらうるさいぞ」
片耳を押さえてつぶやくジューダスに、不思議そうな顔でカイルが言った。
カイル「ジューダスが静かすぎるんだよ」
ジューダス「これだからおまえたちと同じ部屋は嫌なんだ・・・・」
ジューダスがそうつぶやいたとき、バンッと荒々しく部屋のドアが開いた。
3人がドアのほうへ顔を向ける。するとそこにはリアラとナナリーが肩で息をしながらっていた。
カイル「リアラ!?ナナリー?どうしたの?」
ジューダス「・・・・・・うるさい」
ロニ「2人とも、息を切らして走ってくるほどオレに会いたかったのか・・・・」
リアラ・ナナリー「違う!!」
きっぱりと言いきると、2人はゆっくりと話し始める。
リアラ「ハ、ハロルドが・・・・」
ジューダス「が?」
ナナリー「あたしらを解剖しようとしたんだよ」
カイル「なんだって!?」
その瞬間、キィィィという怪しい音を立ててドアが開いた。
ハロルド「ぐ~ふ~ふ~☆見つけたわよ」
扉の方を振り向くと、ハロルドがメスを怪しく光らせながら近づいてきていた。
ハロルド「もう逃げられないわよ♪」
ロニ「まてまて、落ちつけって」
ハロルド「何よ~。あんたも解剖するわよ?」
ロニ「お前最近’解剖とか’’実験’とか言い過ぎだぞ?俺達はそれで迷惑してるんだ」
ハロルド「・・・・・あ~あ。あんたのせいでしらけたわ」
そう言うと、メスを持った手を振りながら部屋を出ていった。
そして、扉が完全に閉まるとリアラ以外の4人は、安どの息をついく。
その中でリアラだけがじっと扉を見ていた。
カイル「リアラ?どうかした?」
リアラ「え?あ・・・・ハロルド・・・・また寂しそうだった・・・・」
ロニ「ん?また??」
リアラ「・・・・なんでも無いわ・・・・・」
重い空気の中、ロニが意外なことを口にした。
ロニ「ハロルドも彼氏でもできれば変わるかもな」
カイル ジューダス
リアラ ナナリー 「・・・・・は?」
頭大丈夫か?とでも言いた気に4人は声を揃えていった。
ロニ「何だよ皆して」
ナナリー「人間そんな簡単に変わらないだろ?」
ジューダス「大体誰が好き好んであんな奴を好きになると思う?」
ロニ「それは・・・・・」
う~んとしばらく唸ってから、あ!と顔を上げ、悪戯をする子供のように笑った。
ロニ「ジューダスなんていいんじゃねぇか?」
その言葉にジューダスの仮面の奥から冷ややかな怒りの視線が飛んできた。
ジューダス「何で僕が」
ロニ「だってよ。カイルとリアラ。俺とナナリー。で、残るはお前とハロルド。な?」
ナナリー「ちょっと!何でアタシがあん・・・・」
今にも飛びかからない勢いのナナリーに、ロニはすばやく耳打ちする。
ロニ「俺だって不本意に決まってんだろ!けど丸く収めるためにはしかたねえんだよ」
ジューダスは呆れたようにため息をついて、ベッドに体を預けた。
リアラ「・・・でもこれって本人達の意思完全無視だわ」
ロニ「今はな」
カイル「今は??」
ロニ「要は2人が互いに好きになれば問題ないわけだろ?」
リアラ「それは・・・・」
ナナリー「あの2人が簡単に流されるとは思わないけどね」
ナナリーの言葉を無視してロニは拳を突き上げる。
ロニ「さて、あの2人をくっつけるぞ!」
ロニ一人張り切っているが、他の3人はあまり乗り気では無いようだが、一応拳を上げている。
ジューダスはそれを聞いて皆にはわからないような、小さなため息をついた。

 ~あとがき~
皆さん前話ぶりです。
相変わらずゲームとかけ離れてますが、何とか二話目完成です。
さて、今回の話しを読んでいただいておわかりいただけたかと思いますが、ハロルドの相手はジューダスです。
ちなみにこれは作者(私)の私情入りまくってます(おい)
こんな作品ですが、次回も読んでいただけると嬉しいです。
H.15.7.5著

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