« Tales of Destiny ~To the end of betrayal~【1】 | メイン | Tales of Destiny ~To the end of betrayal~【3】 »

Tales of Destiny ~To the end of betrayal~【2】


Tales of Destiny
~To the end of betrayal~



「・・・・ここは・・・・?」


第一話

新たなる道


少年は眼を覚ました・・・・
ここはジャンクランド付近の砂漠地帯・・・・細身の剣を携えし少年彼の名前は今ではリオン=マグナスという名前で知れ渡っているが、彼の本当の名前はエミリオ=カトレット、かの四英雄ルーティ=カトレットの弟である。
だが・・・・裏切り者リオン=マグナスこれが今世間に広まっている彼の呼び名である。
しかし、今の彼は・・・・

「ここは・・・・何処だ・・・・?
僕は・・・・誰だ・・・・?僕は・・・・とても・・・・とても長い夢を見ていたような気がする・・・・
ん・・・・?この剣は一体・・・・知らない剣・・・・だけど・・・・とても悲しくて・・・・切ない・・・・なんなんだろう・・・・」

エミリオ=カトレットが持っている剣とは、ソーディアン=シャルティエ
過去・・・・天地戦争時代の遺物である。この剣には人の人格が入っている、本来の名はピエール・ド・シャルティエ
それは、まぁいつか説明する日も来るかもしれません・・・・だが、このシャルティエと言う剣・・・・これは本来、意識がありソーディアンマスターと会話をし、助力し協力をして敵を倒して来た・・・・・しかし、今この剣に意識はない、というよりもシャルティエがこうなったのは・・・・

エミリオ=カトレットがリオン=マグナスであったころ・・・・いや、リオン=マグナスの死んだ日までに遡る


彼、リオンはマリアンを人質に取られスタン=エルロン達・四英雄との戦闘の末、彼は海流に飲まれ死んだ・・・・はずだった・・・・しかし、彼は生きていた・・・・そう、ソーディアン=シャルティエと意識を摩り替えて・・・・

『坊ちゃんは死なせない・・・・絶対にっ!!』

リオンは、その言葉を最後に意識を失った・・・・そして、シャルティエは彼だけが使える能力・・・・精神の交換を行ったそうしたことで、リオンの精神とシャルティエの精神を変え、シャルティエはリオンの精神を守った・・・・そして彼は最後に暗示をかける・・・・

『僕が死んだら坊ちゃんの精神がこの元の体に戻りますように・・・・』

と、そして・・・・シャルティエは海流に飲まれ・・・・ミクトランに利用され・・・・死んだ・・・・のか・・・・?


そして・・・・リオンの精神は身体に戻ったのである・・・・しかし・・・・シャルティエの魂は何処へ・・・・

「僕は・・・・知っている・・・・?この剣を・・・・シャル・・・・」

シャル?この剣の名前か・・・・?だが・・・・この剣はただの剣ではないような気がする・・・・何か・・・・特別な・・・・そう・・・・ただの剣ではない・・・・たった一つ、この世にたった一つの剣・・・・

そんな事を考えているうちに、日は沈みかかっている・・・・砂漠の昼は焼けるように熱い、だが夜になってしまえば一変して冷え、人の体力を奪って行く魔性の土地・・・・そんなところにリオンはいる・・・・と、その時

「あんた・・・・こんなところで何してるだ?」

と、なにやらラクダに乗っている人が

ラクダの背から飛び降りるような格好で降りてくる

「貴方は・・・・誰ですか・・・・?」

「俺?俺はただの雑貨屋の親父だ。お前は?」

僕は・・・・僕は誰なんだろう・・・・自分でもわからないのに、彼女になんて説明すれば良いんだろう・・・・

『エミリオ・・・・』

誰だ・・・・?エミリオ?これが僕の名前なのか・・・・?

「僕の名は・・・・」

彼は一時だけ躊躇した・・・・何故躊躇したかは彼にもわからなかったが、彼はすぐに自分の名を告げた

「僕の名は、エミリオ・・・・エミリオ=カトレットだ」

「エミリオねぇ・・・・お前これからの行き先決まってンの?」

「行き先・・・・?いや、全く決まっていない・・・・というか、何故今僕がここにいるかすら分からない状況だ・・・・」

彼は一度だけ不信そうな目を見せたが、すぐに元の表情に戻りこう告げてくる

「ここは俺の村に近いんだけど・・・・行き先がないならどうだ?何もないところだけど来てみろ?」

「・・・・いや、僕には・・・・っておいっ!!」

エミリオの答えなど無視して雑貨屋の親父は自分の村と称すところに進んで行っている・・・・のか?まぁ、何はともあれ、ここは彼の方が地理に詳しそうだ・・・・などとエミリオは考えながら彼を見ていた

「ん?なんだ?エミリオ、俺の顔になんかくっ付いてるか?」

「あっ、いやなんでもないんだ・・・・少し・・・・少し考え事をしていた・・・・」

彼は、愛想笑いを浮かべた後。彼はエミリオを軽々とラクダの上に乗せ、そしてラクダは動き出した

ラクダの動きは上下が激しいが今の彼には心地の良い眠りを誘う

そして・・・・彼はいつしか・・・・夢の世界へと潜って行った・・・・


つづく

コメントする