おまかせ!クラース探偵事務所第2弾【3】
題 『おまかせ!クラース探偵事務所 ~現れた宿敵~』 作 O.バークライト
第三章『それぞれの思惑』
「クラースさん!!」
クレスがクラース達のいる客間のドアを大きく開けた。
「ふぅ・・・中に入ってくるのは大変でしたよ・・・。」
「そうか、ご苦労だったなクレス。それよりも頼んだ事は?」
「はい、ここの主人もやっぱりいろんなところに多大な利子でお金を貸しているそうです。」
クラースの耳元にクレスが小さな声でささやく。
「それじゃぁデパスさん、予告は必ず守るのが五右衛門だと聞きますので、3時まで待ちましょう。」
「3時か・・・まだ11時間はあるぞ、おっさん。」
計算すれば分かる事なのだが、現在時刻は夕方の、4時である。
予告の時間までにはあまりにも時間がありすぎた。
「それも計算の内だ、チェスター。デパスさん、
この家の見取り図はありますか?あったら至急持ってきてください。」
「は、はい。すぐにでも・・・おい、早く持って来い!!」
「はっ!」
デパスは突然口調を変えて隣にいた黒服の男に命令した・・・。
黒服の男は程よくして、大きな紙を持ってきた。
「よし、下がってろ。これが見取り図です名探偵。」
「ふむ、では私は2時半ごろにここに来ますので。」
「あれ、帰るのかおっさん?」
「何言ってるんだよ、チェスター。事務所で見取り図を見るんだろう?」
「あぁ、そうか。それじゃぁ早速帰ろうぜ。」
チェスターがクレスの言葉を聞き、立ち上がった
「まったく・・・帰るぞ二人とも。」
クラースとクレスとチェスターは事務所へ帰ってきた。
まだ約束の二時半までたっぷり10時間はあった。
「では、私は見取り図から進入経路を予測するから、
二人は好きにしていいぞ。ただし、2時には出発できるようにしていてくれ。」
「あ、クラースさん手伝いましょうか?」
「いや、時間はたっぷりある。一人で十分だからクレスは仮眠でも取ったらどうだ?」
クラースは丁重にクレスの申し出を断った。
「は、はい・・・。」
クラースはその後一人で、奥の部屋へ行き、その場にはクレスとチェスターだけが残った。
アーチェはいつも通りどこかへ、ミントは夕食の買い物、
ミラルドは学校へ行っており、とても静かだった。
「・・・なぁ、クレス。」
「なんだい、チェスター?」
「・・・もし、もしだぞ。お前の大切な人が困っている人たちのために、
自分を犠牲にして悪事をはたらこうとしたら・・・どうする?」
チェスターは下を向いていて表情がよめないが、真剣な声だった。
「突然、難しい質問だね・・・。もし大切な人がそんな事をしたら・・・
僕なら・・・僕なら全力で止めると思うよ。
悪い事をする理由はどうであれ、心から大切に思うのなら・・・僕はその人を止めるよ。」
「・・・そうだな・・・そうだよな。突然こんな質問してすまなかった、クレス。」
「チェスターが何を悩んでいるのか僕には全然分からないけど、
役に立てたなら良かったよ。僕はこれから仮眠を取るけど、チェスターはどうする?」
クレスはチェスターの質問に答えてから言った。
「いや、俺はもう少しここにいるよ。」
「そう、じゃぁおやすみ・・・。」
クレスは自分の寝室へと歩いていった。
それぞれの思いを胸に夜は、少しずつ・・・少しずつ・・・迫り来る・・・。
あとがき
こんにちは、O.バークライトです。
最初はこれを二話構成(前編、後編って言うこと)にしようと思っていたのに、
いつの間にかすでに三章が終わっちゃってますね・・・。
こんなに長くなるなんて予想外も良いところですね。
話が進むにつれて、だんだん謎が解けてきたっぽい今回の小説。
もう五右衛門との一騎打ちはすぐそこですね。
さぁどうなるのか?!これはまだ僕にも分かりません・・・。(笑)
それではそろそろこの辺りでさよーなら~~。
第三章『それぞれの思惑』
「クラースさん!!」
クレスがクラース達のいる客間のドアを大きく開けた。
「ふぅ・・・中に入ってくるのは大変でしたよ・・・。」
「そうか、ご苦労だったなクレス。それよりも頼んだ事は?」
「はい、ここの主人もやっぱりいろんなところに多大な利子でお金を貸しているそうです。」
クラースの耳元にクレスが小さな声でささやく。
「それじゃぁデパスさん、予告は必ず守るのが五右衛門だと聞きますので、3時まで待ちましょう。」
「3時か・・・まだ11時間はあるぞ、おっさん。」
計算すれば分かる事なのだが、現在時刻は夕方の、4時である。
予告の時間までにはあまりにも時間がありすぎた。
「それも計算の内だ、チェスター。デパスさん、
この家の見取り図はありますか?あったら至急持ってきてください。」
「は、はい。すぐにでも・・・おい、早く持って来い!!」
「はっ!」
デパスは突然口調を変えて隣にいた黒服の男に命令した・・・。
黒服の男は程よくして、大きな紙を持ってきた。
「よし、下がってろ。これが見取り図です名探偵。」
「ふむ、では私は2時半ごろにここに来ますので。」
「あれ、帰るのかおっさん?」
「何言ってるんだよ、チェスター。事務所で見取り図を見るんだろう?」
「あぁ、そうか。それじゃぁ早速帰ろうぜ。」
チェスターがクレスの言葉を聞き、立ち上がった
「まったく・・・帰るぞ二人とも。」
クラースとクレスとチェスターは事務所へ帰ってきた。
まだ約束の二時半までたっぷり10時間はあった。
「では、私は見取り図から進入経路を予測するから、
二人は好きにしていいぞ。ただし、2時には出発できるようにしていてくれ。」
「あ、クラースさん手伝いましょうか?」
「いや、時間はたっぷりある。一人で十分だからクレスは仮眠でも取ったらどうだ?」
クラースは丁重にクレスの申し出を断った。
「は、はい・・・。」
クラースはその後一人で、奥の部屋へ行き、その場にはクレスとチェスターだけが残った。
アーチェはいつも通りどこかへ、ミントは夕食の買い物、
ミラルドは学校へ行っており、とても静かだった。
「・・・なぁ、クレス。」
「なんだい、チェスター?」
「・・・もし、もしだぞ。お前の大切な人が困っている人たちのために、
自分を犠牲にして悪事をはたらこうとしたら・・・どうする?」
チェスターは下を向いていて表情がよめないが、真剣な声だった。
「突然、難しい質問だね・・・。もし大切な人がそんな事をしたら・・・
僕なら・・・僕なら全力で止めると思うよ。
悪い事をする理由はどうであれ、心から大切に思うのなら・・・僕はその人を止めるよ。」
「・・・そうだな・・・そうだよな。突然こんな質問してすまなかった、クレス。」
「チェスターが何を悩んでいるのか僕には全然分からないけど、
役に立てたなら良かったよ。僕はこれから仮眠を取るけど、チェスターはどうする?」
クレスはチェスターの質問に答えてから言った。
「いや、俺はもう少しここにいるよ。」
「そう、じゃぁおやすみ・・・。」
クレスは自分の寝室へと歩いていった。
それぞれの思いを胸に夜は、少しずつ・・・少しずつ・・・迫り来る・・・。
あとがき
こんにちは、O.バークライトです。
最初はこれを二話構成(前編、後編って言うこと)にしようと思っていたのに、
いつの間にかすでに三章が終わっちゃってますね・・・。
こんなに長くなるなんて予想外も良いところですね。
話が進むにつれて、だんだん謎が解けてきたっぽい今回の小説。
もう五右衛門との一騎打ちはすぐそこですね。
さぁどうなるのか?!これはまだ僕にも分かりません・・・。(笑)
それではそろそろこの辺りでさよーなら~~。