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すず・OF・フューチャー【8】

                すず・OF・フューチャー

レグミス「・・・・あらすじを説明する人がいないので説明するけど・・・・あの伝説の忍者藤林すずが・・・バルーセルの手によって・・・・くっ!」
ミレア「・・・・しかたないよ・・・他にあらすじ出来る人いないから・・・・・・・みんなショックなんだよ・・・・」
レグミス「・・・・・ああ・・・・フォルスの奴が・・・あんなになったのは初めてだ・・・・」
ミレア「よっぽどすずちゃんが好きだったのね・・・・・」
レグミス「・・・・・ああ・・・俺だって・・・お前がいなくなったらああなるかもな。」
ミレア「ありがと・・・・でも今は・・・素直に喜べないな・・・・」
レグミス「信じよう・・・・俺達の息子を・・・・アルベイン流を継ぐフォルスを!」
ミレア「ええ!・・・・頑張ってねフォルス!」

                第八章 すず・NO・シ

フォルス(今すずは・・・・俺の手の中で寝ている・・・・寝息一つ立てずに・・・・・・)
ルミナ「・・・・フォルス・・・法術で治せるのは仮死状態まで・・・もう・・魂が抜けた後じゃ・・・・・」
アーチェ「フォルス・・・すずちゃんを・・・・・ここにのせて・・・」
フォルス達は、すずを家まで運んだ・・・そしてすずの(仮)部屋まで来て、ベットに寝かすようアーチェが指示した。
フォルスは言われたとおりに、静かに・・すずをベットに寝かせた・・・・
アーチェ「・・・・・アイス・・・スリープ・・・」
アーチェの呪文ですずの体は凍りついた。
アーチェ「・・・・氷が溶けないうちに・・・すずちゃんの・・・お葬式・・・やってあげよう・・・・」
ミント「わ、わたし皆さんに出す手紙・・・書いてきます!」
クレス「ミント!・・・・・・・みんな・・・ここはフォルスに・・・・・」
ルミナ「・・・・・・ええ・・・・」
そう言って、フォルスを残し、全員葬式の準備をしに行った。
フォルス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
外は・・・・冷たい雨が降り出し、火を消し、様々なものを流していった・・・そう・・人の魂さえも・・・・

???「大変です!大変です!!誰か出てきてください!!大変・・」
アーチェ「あー!うるさい!こっちも大変なの!何か用!!」
アーチェが二階の窓から顔を出すと、ユークリッドの兵士が立っていた。
兵士「ユークリッド王からアルヴァニスタのバルーセル大臣が・・・」
アーチェ「知ってるわよ!もう襲ってきたんだから!!」
兵士「え!じゃあバルーセル元大臣が全世界に宣戦布告したのもですか!?」
アーチェ「あー!そうよ!・・・・ってえーーー!!」
とりあえずアーチェは兵士を家にいれてみんなを集めた。
兵士「えー!(ゴホン)王はバルーセル元大臣が忍者の里上空に城を構えていると報告が・・」
フォルス以外全員「忍者の里!!?」
兵士「はい・・・村人は全員つかまったと・・・」
ミント「・・そんな・・・・・これじゃあ・・・・ご家族も呼べません・・・・・・」
兵士「え?忍者の里の家族・・・?・・・何かあったんですか・・・?」
フォルス「!!!」
ミレア「・・・・・・・すずちゃんが・・・・亡くなったの・・・・・」
兵士「え?・・・・え!?すずってあの・・・・」
フォルス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ルミナ「・・・・・フォルス・・・起きてる・・・?」
あれから1時間後、兵士はユークリッドに向かって帰っていった。
時間は真夜中だが、急を要する事なので、すぐに出た。
最終的に、こちらの準備が整い次第、アヤネ連合の部隊と合流、協力してバルーセルを倒すという事になった。
アヤネ連合はアルヴァニスタやユークリッド、エルフの里にアーりィなどを中心とした世界平和組織だ。
本来ならここに忍者の里も加わるはずだったが、音信不通のため抜けている。
ちなみにアヤネ、つまりAYANEはそれぞれの国の頭文字を並び替えた言葉だ。
アルヴァニスタ、ユークリッド、アーリィ、忍者の里、エルフの里という順だ。
ちなみに他の町や村も協力しているが、活動はあまり積極的ではない。
話を本編に戻そう、みんなはそれぞれの部屋へ戻って行ったが・・・・
フォルス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ルミナ「何だ・・・・起きてんじゃない・・・電気・・・点けるわよ。」
そしてルミナはフォルスの部屋の電気を点けた。
ルミナ「・・・・・・フォルス・・・すずちゃんの事・・・父さん達から聞いた・・・・・」
フォルス「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
フォルスは黙ったままだ。
ルミナ「・・・その・・あたしは何て言ったらいいか・・わかんないけど・・・元気だしなよ・・・・」
フォルス「・・・な・・・・・・・・・・・す・・・・・・・い・・だ・」
ルミナ「え?・・・・なんて言ったの?」
フォルス「・・・・なんで・・・・・・・すずが死ななきゃならないんだ?・・・・」
ルミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
フォルス「すずは・・世界を救った・・・里の頭領にもなった・・・今までずっと頑張ってきた・・・・」
ルミナ「・・・・フォルス・・・」
フォルス「なのに!なんで!何で死ななきゃなんないんだ!?・・・・俺が・・・・隣にいたのに・・・・・」
ルミナ「フォルス・・・・すずちゃんが・・・死・・・亡くなったのはあんたのせいじゃないよ・・・・」
ルミナは優しくフォルスの肩をポンと叩いた・・・だが・・・・
フォルス「違う!俺のせいなんだ!!・・・何がダオスを倒した勇者の孫だ!!・・・・人一人・・・・・・・好きな人も・・・・助けられないなんて・・・・こんな力・・・俺には・・・・いらないよ・・・・始めから・・・・守れない力なんて・・・・・・」
フォルスはルミナの手を振り払った・・・・その顔には、頬をつたっていく涙があった。
ルミナはここでフォルスに話す言葉を失った・・・・・今自分が何を言っても、フォルスを追い込むだけだと気付いたから・・・・・
そして、ルミナは静かに部屋を出た・・・・・
フォルス「・・・・・・・・・すず・・・・・・・・・すずぅ!!・・・・・」

一方ここはオスロンが借りた部屋。
オスロン「・・・・・・・・行こう・・・」
オスロンは決意を固め、リビングへ向かった。
一方、リビングでは、クレス、ミント、チェスター、アーチェが話し合っていた。
クレス「・・・・・・・・・・・・・どうする・・・・これから・・・・」
チェスター「もちろん!バルーセルを倒しに行く!」
ミント「・・・・・ですが・・・今の私たちで戦えるのは・・・・・・」
アーチェ「あたし・・・・・だけだからね・・・・・」
思い出して欲しい、話し方は変わらないが、クレス、チェスターは72歳、ミントは73歳。
ハーフエルフのアーチェはいいとして、他はみんなはとても戦える年じゃない。
・・・とそこへオスロンが降りてきた。
アーチェ「あ!あんたは・・・・・」
オスロン「・・・・・聞かせてください・・・・ダオス様との・・・・戦いを・・・・・・」
クレス達は、ダオスとの戦いの重要部分を話した。
トーティス村の襲撃、ミントの母の死、時間転移、リア、ミッドガルズ、魔科学、ユグドラシル、すずの両親、そして大いなる実り・・・・
クレス達は思いつく限り、話せるだけ話した。
オスロン「・・・・そうですか・・・・・そんな事があったんですね・・・・」
クレス「ああ・・・・・少し前まではそれでも僕たちはダオスを憎んでた・・・・その時君が来てたら・・・戦ってたかもしれない・・・・」
チェスター「・・・・・ああ・・・・だけどただ憎んでるだけじゃだめだとクレスが言い出した。」
ミント「はい・・・・・ダオスがやった事は決して許されるものじゃありません・・・・ですが、起きた事をいつまでも悔やんでても、なにも始まりません。」
アーチェ「だから、本来戦わなきゃならないあんたを家に入れたのよ・・・あたしはまだ若いから完全にそうは思えないけどね。」
オスロン「・・・・そうですか・・・・そう思ってくれるとこちらも嬉しいです。」
アーチェ「・・・・・だから今度はこっちに聞かせて?・・・・ダオスが母星でなにをしてたのかを。」
オスロンはルミナに話した事を、クレス達に話した・・・・中でも一番驚かせたのは・・・・
クレス「・・・・ダ、ダオスが結婚・・・・」
ミント「しかも子供も・・・・」
アーチェ「そ、それに奥さんの名前がマーテルって・・・・」
チェスター「・・・・にわかには信じがたい話だな・・・・」
オスロン「いえ・・・事実です・・・それに・・・・・ダオス様が、魔術と呼ばれるものを開発したおかげで星の戦乱はなくなった事も・・・です。」
今話したオスロンの話はこういう事だ。
デリス・カーラーンで他の軍が使っていたものは、大地から直接マナを取り攻撃する兵器、この星で言う魔科学だった。
それまで大量殺戮兵器だった魔科学は、対人戦で使えるダオスが開発した魔術に破れた。
だが、魔術が出来るのが遅すぎて、もうデリス・カーラーンのユグドラシルは持たない状態だった。
マナを吸われすぎた大地は割れ、作物が育たず、異常気象も続き、星全体が崩壊の道へと進んでいった。
そこでダオスは他の星にも世界樹があり、その世界樹が付ける大いなる実りで星が救われる事を文献で知った。
オスロン「・・・・ここから先は皆さんも知っているはずです。」
クレス「デリス・カーラーンでは・・・魔科学のほうが早く出来たんだ・・・」
チェスター「俺たちの星も・・・・そうなってたかも知れないんだな・・・・」
アーチェ「ダオスって・・・・結果的に私たちの星を救ったんだよねえ・・・・」
ミント「はい・・・それに、もし・・・・・ユニコーンが私たちに力を貸して・・・・・・・そうです!」
突然ミントが席から立ち上がった。
クレス「ど、どうしたの?!ミント!?」
ミント「ユニコーンなら!法術のシンボルであるユニコーンならすずさんを生き返らせる事が出来るかもしれません!」
アーチェ「あ!それなら上手くいくかも!・・・・・・・でも・・・誰が?」
ミント「ルミナが!ルミナならあるいは出来るかも知れません!」
アーチェ「そうね!じゃあみんなを集めるよ!おーい!!すずが行き返る方法が見つかったよ!!」
大声で叫んだアーチェの元に一番に来たのは・・・フォルスだ。
フォルス「すずが生き返らせられるってホントか!!!」
アーチェ「フォルス!?あんた部屋にいたって・・・・なんで玄関から・・・・・」
フォルス「そうじゃない!!俺が聞きたいのはどうやったらすずが生き返るのかだ!!!」
アーチェ「ちょ、ちょっとフォルス・・・・そ、そんな・・・揺すらないでえぇぇ」
実は、部屋にいたフォルスはアーチェの声(すずが・・・から聞こえた)で、窓から飛び降り(すご!三階から!)て来た。
とりあえず降りてきた面々がフォルスを落ち着かせ、ミントが説明した。
ミレア「・・・・ユニコーン・・・・・」
イグミス「た、たしかにそれなら出来るかも・・・・」
フォルス「いくぞ!今すぐ!ルミナ!!早くしろ!!」
なんの準備もなしに飛び出そうとするフォルスを抑えながら、ルミナが口を開いた。
ルミナ「ちょ!ちょっと待って!・・・・ユニコーンって・・・その・・・清らかな乙女にしか会えないって・・・・」
ミント「え!・・あの・・その・・・・・そう言う話でした・・・から・・・・」
アーチェ「いや・・・・その・・・・・だからね・・・・あたしはね・・・・途中で・・・・・分かれた・・・んだ・・・」
ミレア「・・こ、この中で・・・その・・・・してない・・・っていうか・・・・・法術が使えて・・結婚してないのは・・・あんただけだし・・・」
ミアン「あ、あたしは・・・法術使えないし・・・・」
ミリエル「ねえロウ兄ちゃん・・・なんでみんなお顔赤いの?」
ロウ「え!・・・えっと・・・・ミリエルが・・・・もっと大きくなったらわかる・・かな?・・・(わかってほしくないが・・・)」
ルミナ「その・・・・何て言うか・・・・・・い、今のあたしじゃ・・・・無理・・・かも・・・・・」
そう言ってルミナはオスロンの方に目を向けた、オスロンはその反対の方を見ている・・・・・
ミレア「・・・・え?!・・・・それって・・・あんた・・・・・・・まさか・・・・・・・・・・・・した・・・の?」
ミレアが恐る恐る聞くと、ルミナは・・・・・
ルミナ「・・・・・その・・・・・キ、キスだけ・・・・・・・」
ルミナの返答に一同(ミリエルとフォルスを除く)は、はあぁ~と安堵した。
アーチェ「ま!紛らわしい言い方するなー!」
ルミナ「え?!清らかなって・・・・・キ、キス・・・はいいの?!」
ミレア「当たり前だー!」
ミント「それくらいは良いんです!」
フォルス「それよりすずを生き返らせるんだろ!!!」
フォルスの言葉に一同は、はっと気が付いた。(忘れちゃだめだろ・・・)
フォルス「早く!ユニコーンの所へ行って・・・」
?????「その必要はない。」
リビングに聞きなれない声が響き渡った。
フォルス「誰だ!」
?????「ここだよ。」
声のする方を見るとそこにはユニコーンホーンが飾られていた。
ユニコーンホーンはふわりと宙に浮かび上がると、徐々に体が見えてきて、ユニコーンになった。
ユニコーン「私はここにいる。」
ユニコーンの力が込められたユニコーンホーンがユニコーンになって驚いている一同で、最初に口を開いたのはアーチェだ。
アーチェ「あ・・・・・あんた・・・・」
ユニコーン「ん?・・・・・なんだ?」
アーチェ「ずっとここで盗み聞きと覗き見してたの!!?」
ミント「そうです!今までここでなにをしてたかずっと知ってたって事ですか!?」
ミレア「って言うか聞こえてたなら早く出てきなさいよ!!」
ユニコーン「いや・・・・私はここに呼ばれた気がしてここに来ただけで、普段は無理だ。」
アーチェ「呼ばれて?いったい誰が・・・」
ユニコーン「そこの男・・・・異星から来た者・・・お前には私をこの場に召喚できるほどの力があるのだな。」
オスロン「・・・・私が・・・・お前を呼んだと言うのか・・・?」
ユニコーン「いや・・・私をここに呼んだのは、お前だ。」
そう言ったユニコーンはフォルスを見た。
フォルス「・・・頼む!・・・すずを!!・・・・・すずを生き返らせてくれ!!!」
ユニコーン「・・・・・私には無理だ・・・・一度死んだ者を生き返らせるのは万物の摂理に反する。」
フォルスはその場に崩れ落ちた・・・・最後にあった手は、あっさりと否定された。
すずが生き返れる方法は・・・・全て・・・尽きてしまった・・・・・・
クレス「・・・・・・明後日・・・・すずちゃんの葬儀をしよう・・・・・」
クレスの言葉に、反論する事は、フォルスには出来なかった。
そして、すずの葬式は・・・・・・・・明後日に決まった・・・・・・・。

次回 フォルス・NO・決断に続く。









どうも、作者の緋色の龍です。
いかがでしたでしょうか・・・なんか今回の小説は苦情が来そうです。
この小説は、前回書いてた懐かしき仲間とともにの途中に時に思いつきました。
この段階で感想を送られる方は酷い作者だ!と書かれるでしょう。
でももう少し待っていてください・・・・私はハッピーエンドが好きです。
それが好きな方はもう少し、感想を送るのを待ってください。
では今回はこれで・・・・・では、また。

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