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一度きりの日記(ファンタジア番外編)【2】


自分の家が遠くなるに連れて、
今度は向こうに村が見えてきた。
「へぇ~あれがユーグリットかぁ~」
近くには岩山が広がっている。
「ふぅ~なんだか疲れてきちゃった~。」
ぽつんと言ったその時だった、
アーチェの視界の隅で何かが動いた。
しかし、それに気付いた時にはもうすでに
頭上に暴れるように落ちてくる岩達があった。
「いやー!!こないで!!(泣」
必死でよけるアーチェに、
容赦なく岩は斜面を跳ねるように落ち、襲い掛かって来る。
「うわぁ~ん神さまぁ~」
最後の力を振り絞りほうきを思いっきり走らせる。
無我夢中で逃げているうちに、
何とか切り抜けることが出来た。
だが、すでに力尽きていたアーチェは、
そのまま真っ逆さまにユーグリットへと落ちていった。

「ミラルドかなり迷ってるな・・・・今日は何を余計な物を買って来るんだか・・・
・・」
このころ、そのユーグリットに住んでいる彼、クラースFレスターは
越して来たばかりの家で、普通の人には分らないような奇妙な図を書いていた。
クラースはあんな事を言っているが、
この家にはまだ生活に必要な最低限の物も無く、
身を休めるベッドさえない。あるといったら唯一持ってきた、大量の本ぐらいだろ
う。
そんな彼を見て、幼馴染のミラルドは何かと世話を焼いてくれるのである。
昨日、鍋を買ってきてくれたのも彼女なのだが、
クラースにはどうでも良いようだ。
一度図を書く手を止め本を探しに立ち上がった時だった。
ドアの向こうで何かが空の上から家の正面の崖へと落ちた、
大きさからして子供だろう。
クラースは本を取り出しながら、行くべきかどうか迷っていた。
「研究は放って置けないし・・・かといって行かなかったらミラルドに怒られる・・
・」
クラースがグズグズしていると家のドアがバンッ!っと開き、
さっきの子供を抱えたミラルドが入ってきた。
(今日の説教は長くなりそうだ・・・・・・・・・。)
第3話へ続く

あとがき
こんにちは。
第2話もお読みいただきありがとうございます。
今回もツッコミ所がたくさんありましたが(汗;
いかかでしたでしょうか?
私的なことですが、17歳のクラースと言うと
何故かキールに似てくるんですね・・・・・
皆様はどうでしょう・・・・・・
では、次回第3話もお読みくださいませ♪

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