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一度きりの日記(ファンタジア番外編)【5】


「アーチェ?アーチェ??」
「・・・・・・・・」
真っ青な顔で立ちすくんでいるアーチェに
ミラルドが声をかけるが全く反応が無い
「アーチェ、どうしたんだ??」
「・・・・っ!」
クラースに肩を揺さぶられやっと我に返った
だが顔色は変わらない
「・・・・・・・・ミラルドさん・・・クラースさん・・・・・」
そして真紅の瞳からあふれた涙が
青い頬を伝って落ち床に染みを作る。
1つ・・・また1つ・・・・・
「ひっひっっ・・・・・うわぁーん」
「どっどうしたの;」
アーチェは必死にボロボロと涙を流しながら
声を出して説明した
此処までどうやって来たか、
壊れてしまった橋を渡らないと帰れない家の場所を。

「で・・・・これからどうするんだ・・・・」
「どうするってそりゃぁ」
アーチェはさっき程ではないがまだひっくひっくと泣いている
「夜までには帰らせてあげないと・・・
 アーチェのお父さんも心配するだろうし」
「来る時に使えるマナがもう無くなっちゃってるからもう飛べないよ・・・・・・・
・」
ミラルドとクラースがう~んとうなる
「まっとりあえず壊れた橋を見に行きましょう♪」
「・・・・・・うんっ」

「もっもう駄目だ~ミラルド、代わってくれぇ」
「何いってんの、さっきあの木の所で変わったばかりでしょうが」
ミラルドが指し示した木は今居る場所からせいぜい6・70m位
代わると言うのはアーチェのおんぶの事である。
「そんな事言ったって・・・・・・」
「だらしないわねぇ」
「わわっクラースのおじさん落とさないでぇ~」
「おじさんって、僕はまだ17だぞっ」
「ふふっおじさんだって」
「きゃっきゃっきゃ」
アーチェもすっかり泣き止み
まるで若い夫婦とその子供のような一行は
崖崩れで落ちたと言う橋へと向かっていった
「あっ見えてきたよっ!」
第6話へつづく

あとがき
皆様お久しぶりです
本当に遅くなってすみません

本題ですが今回アーチェにクラースの事を
「おじさん」と呼ばせてみました
文を打っている時に思いついたものです。
クラースには可愛そうですが面白そうなので良いと言う事で。
今回もお読み頂き有難うございました。
次回も楽しんでいただけるよう頑張ります。

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