最後に伝えたかったこと【1】
『最後に伝えたかったこと』
「だせぇ死に方だぜ。」
赤い髪の青年はそう言って倒れた。
「ゼロス!」
自分を呼ぶ、仲間の声。
「今、回復をします。だからしっかりしなさい。」
リフィル先生、そんな事しても無駄だと思うぜ。
「・・・・・・・・・。」
がきんちょはだんまり・・・か。
「しっかりして、ゼロス!」
悪いなコレットちゃん。そんなにもちそうにねぇ。
「死んではだめです。妹さんは・・・セレスさんはどうするんですか。」
プレセアちゃん、セレスのこと覚えててくれたのね。あいつならきっと大丈夫だろうよ。
「・・・・バカ野郎、なんで・・・なんで。」
あ~あそんなに泣いちゃって。そんなに俺様といたいのか?しいな。
「無理をするなと言ったはずだ。」
俺様には無理をするなって方が無理だからなぁ。
「ゼロス、ぜってぇ死ぬんじゃねぇぞ。死んだら許さねぇからな。」
そんなこと言われてもなぁロイド君。息をするのが精一杯なんだぜ?
罰があたっちまったんだろうな。
俺様が裏切ったから。
いや、あるいは自分から望んだのかもしれない。
此処まで来てしまった、もう後戻りは出来ねぇと。
死ぬなら仲間の手の中でと・・・。
それとも俺を憎んでたあんたの仕業か?
なぁ、ミレーヌ・ワイルダーさんよぉ。