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最後に伝えたかったこと【2】

あんたは俺を憎んでた。

結婚したくもねぇ男と結婚させられて、その証に生まれたのが俺だから。

あんたが俺を見る目は、いつも憎んでいる目だった。

俺が何かを言っても無視。

俺が泣いたときは、これでもかって言うぐらい俺を睨んでた。

だから、笑ってやったんだ。


睨むか無視か。


それしか見たことのないあんたの表情。

笑っても何も変わらないと思ってたけど、俺の予想とは違う顔をしてた。

笑っている俺の顔を見たあんたは、驚いた顔をしていた。

少し間が開いて、あんたは俺に初めて話しかけてきた。

 「何か欲しい物はある?」

そう、あんたは聞いてきた。

 「・・・・ない。」

そう俺は答えた。

 「そう。」

これで、初めての会話は終わり。

あっけなく終わってしまった。

だけど、あんたと話したのはこれが最初で最後だった。

数日後、あんたは真っ白な雪の中で幸せそうな顔をして動かなくなっていた。

その手に握られていた鍵。

その鍵を持ってその鍵を使う為の物を探した。

それはすぐに見つかった。

俺の部屋にあった見たっことのない宝箱。

その中身を見たとき

俺は現実を見るようになったんだ


   ―苦しみを一つ手に入れて

          ―真実を一つ知ったから

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