« バルバトスの誕生 | メイン | ジュ―ダス・初めて(?)のお使い »

ロニ・ふられ英雄への道


    ロニ・ふられ英雄への道

それは、ロニの一言からはじまった。
「ヘイ彼女!俺と付き合わない!?」
突如ロニに衝撃が走った.
「すいません、私は彼氏がいるので・・・」

「えーと、これで何人目だっけ?この街でふられるの」
「今日ので年頃の女性全員じゃあないか?」
カイルとジュ―ダスがロニをからかう。
「うるさい。俺の良さがわかる女がこの街にも居ないだけなんだ・・・・。」
「そんな事言ってるが、ただ単にお前がもてないだけだろうが。」
ジュ―ダスが言い返す。
「案外身近なとこにいたりしてね。」
さらにカイルが言う。
「身近ってもリアラはカイル一筋だし、ハロルドは、人間に興味無さそうだし、
一人女じゃないのもいるし、ほかに誰がいる?」
言い終わった瞬間、鈍い音がロニを襲った。
「さっきから聞いてれば、誰が女じゃないって?」
犯人は、さっきまで晩飯作りをしていたナナリーだった・・・。
ロニは関節技を受けながら答える。 
「いや、いるとは知らず・・・。」
しかし、ナナリーはロニの話をまるで聞かないで皆に話掛けた。
「皆ー、今日はいつもより多く晩飯食べれるよ―!!」
「そーかー、ロニありがとね♪」
カイルが嬉しそうに言う。
「ま、まて、誰がやると・・・・・イだだだだ!!」
ナナリーの関節技の力が上がったようだ。
「だめだよ、ナナリー。」
「おお、天使?」
そこにいたのは、不可解な色の液体が入ったフラスコを持ってニコニコしてる
ハロルドだった・・・。
「ちょっとさっきの言葉にいらついてね・・・で、ロニに実験体になってもらお
うかとおもってね・・・」
・・・・・俺の人生はここで終わってしまいそうです・・・・・
「さあ、ぐいっと一気飲みしてね。」
ハロルドがフラスコをロニに近づける.
「それとも、もっと強い関節技をくらいたいのかな?」
ナナリーがボキボキと音を出している.
「どっちも嫌だ!!まだ死にたくない!!」
「大丈夫、変な物ははいってないから。」
「絶対に嘘だ!!飲んだら死んじまう!!」
「しかたないなー、ナナリー、ロニの口を無理やりにでも開けてくれないかい?」
「OK!!さあロニ、覚悟を決めな!!」
ゴクッ・・・・・・
ロニの意識とは関係なく、液体が口の中に入っていった。
「げ、飲んじま・・・・・・あれ、不味くなかったぞ・・・?」
「それはそうだろうね。不味くはしてないもの。」
ちっ、とナナリーが舌を鳴らす。
「なーんだ、関節技よりこっちの方が断然良かったじゃねーか。」
そう言って、カイル達の方を見る。
しかし、カイルの顔は相当怯えている・・・。
「どうした、カイル?」
「ししし・・・・・尻尾がはえてる・・・・・・。」
「はあ?尻尾?なもんどこに・・・」
そう言ってロニが後ろを見る。
「ゲエッ、マジだ!!?」
ロニの後ろには、まるでポットラビッチヌスの様な大きな尻尾が生えていた。
「実験せいこ~う!!」
「人体実験はしないで下さいと言ったでしょう・・・!!!」
「うるさいな~こっちの世界に実験体がいないんだからしかたないじゃん。」
二人の会話にカイルが首をはさむ。
「あっちの世界にはその実験体がいろいろいたの?」
「ええ、兄貴にディムロスさんに・・・あと、バルバトスが凶暴になったのも実
験のせいだったかなー?」
「そうなると、ロニもバルバトスみたいに凶暴になるのかな~?」
ロニがロコツに嫌な顔をして言う・・・。
「良いから早くなおしてください!!」
「今のところ治す方法無いからね。」
「まあ、そんな姿じゃあ、ナンパなんて出来ないだろうし、いい気味だね。」
嬉しそうに去って行くナナリーを背にロニが、ハロルドに言う
「ハロルドさん、いや、様、どうか治してください!!」
「だから無理だって言ってるでしょう、まあ、その内気が向いたらね♪」
「そんな陽気に言うな!!」        
話について行けづ、晩飯(麻婆豆腐)を食べ終わり、デザートのプリンを食べ
ていたジュ―ダスが呟いた。
「最初のときに謝ってれば、こんな事にならなかったのにな・・・」
カイルがリアラに目をやるとリアラはもうすでに眠ってしまっていた。

三人の会話は、草木も眠るぐらいまで続いたらしい。
しかし・・・ロニが元の姿に戻ったかどうかは、定かではない・・・・・・。 

コメントする