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黒いサクラ


黒いサクラ

出演 TOD2キャラ。一部違うキャラも・・


此処はアクアヴェイル、カイルたちは此処に休養&観光に来て
いた。
カイル「んじゃ、今から自由行動ってことで。それでも別にい
いよね!」
ロニ「ああ、別にいいぜ!やっと一人でナンパが・・」
ロニが言葉を続けようとしたその矢先。

ばきっ

少し鈍い音がして、ロニが倒れる。
ロニ「うごっ!!!何するんだ!この男女!!」
ロニは立ち上がると、パンチを入れたナナリーに向かって怒鳴
った。
ナナリー「誰か男女だって!!!」
ロニ「うっ・・・この調子だといつもと同じだ・・。」
ロニは少し後ろに引く。
ナナリー「あら?男のくせに度胸が無いんだね?」
挑発をあびせる。
ロニ(心の声)「耐えろ!耐えるんだ、俺!今回だけでも耐え
るんだ俺!」
ロニは心の中でそう思った。
ナナリー(心の声)「ん・・?今回は挑発に乗らないねぇ・・
?」
二人がそんなことを思っている間に。
ジューダス「僕はもう行く。誰もついてくるなよ。」
そう言って、ジューダスは歩き出す。一度振り向き。
ジューダス「じゃあな。バカコンビ。」
しかし二人は
ロニ&ナナリー「こんな奴と一緒にするな~~!!」
そして、二人は再びいがみ合う。


カイル「ははは・・・もう、行こうか。リアラ。」
リアラ「ふふふwwそうねww」
そして二人は歩き出す。怒鳴り合う二人を残して。


カイル「ん・・・?何だ、これ?」
カイルが拾った物は花びらだった。ピンクのきれいな花びらで
ある。
リアラ「あ、それって・・。この木の花びらじゃないの?」
リアラの指さす方向には、巨大な大木があった。枝にはピンク
の花が満開に咲いている。
カイル「うん、間違いない。この木の花びらだ。それにしても
・・・大きい木だなぁ・・」
リアラ「うん、そうだね。こんなに大きい木があるなんて・・
私、知らなかったわw」
ピンクの花を咲かせている木は、とても大きく、樹齢100年
ほどはゆうにある。
カイル「この木・・・18年前もこうやって花を咲かせていた
のかな?咲かせていたのなら、凄いなぁ・・」
リアラ「そろそろ、他の所にも行きましょ。カイル。」
そういって、リアラは走り始めた。
カイル「待ってよ~~!!リアラ~~!!!」
カイルも声を出しながら追う。

二人がいなくなった頃、ジューダスが巨大な木の木陰から姿を
現した。
そして、巨木を見る。
ジューダス「まだ・・・あったとはな。こんな木が。」
ジューダスは呟く。


彼がジューダス、いや、リオンだった頃、アクアヴェイルに一
度来ていた。
それはなんでも無い。ただの旅行だった。
リオンはマリアンに内緒で外へ出た。
自由気ままに歩ける感覚がとても懐かしく、ある意味嬉しかっ
た。
今なら一人で出歩けない、最低一人くらいの人がついてくる。
だが、今は違う。心の許せる人がいる。
それはマリアンだった。リオンはマリアンを受け入れて、マリ
アンもそれに応じた。
だから、今は毎日が楽しい。
けど、今日は違った。今日だけは一人で外を出歩いてみたかっ
た。
少年・リオン「あ!あんな所にきれいな木が!」
リオンは一本の大きい木を見つけ、それに駆け寄る。
少年・リオン「うわっ!大きい木だ~!!」
リオンは感嘆の声を上げた。正直、はしゃいでいた。
少年・リオン「そうだ!これをマリアンに見せてみよう!」
リオンは急いで宿に戻り。マリアンにこのことを告げた。
マリアン「あら、それはきれいな木なんでしょうね。」
少年・リオン「だったら、見に行こうよ!」
リオンはマリアンを誘った。
マリアン「ええ、行きましょう。」
マリアンは笑顔で言った。リオンも笑顔になった。


リオンが見つけた木までそんなに遠くなかった。急ぐことなく
たどり着いた。
少年・リオン「ほらほら!凄いでしょ!」
リオンからまた感嘆の声が上がった。
マリアン「これは・・・凄いですわね・・・w」
マリアンも感嘆の声を上げた。続けて。
マリアン「これは・・サクラという木ですわね。」
少年・リオン「サクラ?」
マリアン「サクラという木は、アクアヴェイルにしか無いみた
いですわ。ある季節になるとピンク色のきれいな花が咲くらし
いですw」
リオンは感心無さげに言った。
マリアン「さて・・こんな木に出会えたのも何かの縁ですわ、
何か・・木に彫りましょうwそうすれば、また今度来た時に、
この思い出がよみがえるでしょうw」
少年・リオン「うん、いいよwやろう!」
リオンは早速、持っていた小型ナイフで木を彫った。掘った文
字は。

リオン=マグナス  またいつか此処に来る!

掘り終わった後。
マリアン「さて・・思い出も出来ましたし、宿に帰りましょう
w」
少年・リオン「うん、わかった・・。今行くよ・・。」
リオンは名残惜しそうに、その場から立ち去った。



そして、時間は現代に。
ジューダスは木に彫った物を探した。そして。見つけた。
それを少しの間、見て。
持っていた剣を抜く。そして。

ズバッ!

剣を振ると、幹は少し削り取られていた。その脇には削られた
幹が転がっている。
ジューダス「・・・・ふぅ・・・」
短く息を吐き、立ち上げる。そして走る。
こうしてジューダスは過去の思い出を捨てた。自分がジューダ
スになるために。
ジューダスの遙か後ろでは、一輪の黒い花びらが落ちていた。





あとがき

久しぶりに書いてみました~・・・疲れた;;
マリアンの喋り方わからんかったし;;ごめんなさい;;;
とりあえず・・こんな感じで最終決戦に進むわけですね。
一部、作者の勝手な都合で設定を変えましたが・・そこは許し
てください(土下座

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