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また笑う日まで。

…私、間違ってなかったよね?
神託の日、ロイドに黙って出て行ったことも。


天使になるってどういうことかを…黙ってた事も。


「さよなら、ちゃんといえるね。ロイド…。」

もっと傍に居たかったよ。
でも、これが私に与えられた使命だから。
私はもっとロイドの傍に居たいなんて思っちゃ駄目なんだよね。

光はさらに輝き、私の心は暗闇の中へと誘われていく様だった。
それから…体の自由も何もかも奪われてしまったみたい。
思ったとおりに動かないもん。

ロイドの…誕生日プレゼント、欲しかったな。
でも、マーテル様にこの身を捧げなきゃ。
みんなのためにも。

…ロイドのためにも。


「コレットー!!」

今はどれだけ辛くても、きっと幸せになれるときが来るよ。
だから今は…。

「ほら…遅れたけど、コレが誕生日プレゼントだ。」

少し時が過ぎたんだ。
気がついたときには、私はマーテル様に捧げられてるんじゃなくて、出来損ないとしていきているみたい…。
私に神子っていう大きな仕事は無理なのかな…。


…だめだめ。


ロイドがせっかく助けてくれるんだもん。
出来損ないなら、出来損ないらしくしてればいいよ。
ロイドと一緒に居られる道を探そう。
それに、ロイドがくれたこの飾り物が…とっても嬉しいの。
だから、今はそれだけを考えてよう。

付けてくれたとき、一筋の光が見えたから。
暗い中だと分かりやすいね…ロイド。
まだそれは、糸のように細い線だけど…。

きっとこれが大きくなって、ロイドの手が入るくらいの大きさになるんだよね?
その時まで待ってるから…。


…でも結局、戻らなかった。
光はいつまでも糸のような光で。
大きくもならないし、細くもならない。
それが消えない限り希望を持ってしまう。
でも、希望を裏切る絶望。
もう信じられないくらい、私の心は弱っていた。
ロイドのくれた胸に輝く誕生日プレゼントが私をを支えていた。


「要の紋(こんなもの)なぞ、とって…」

とっさに、届かないと思っても声が出てしまった。


だめ…。

だめだよ…。


かすれた声で何度も語りかける。
そのとき一筋の光は何倍にも膨れ上がって、まぶしいくらいになった。

「これはロイドがくれた私の誕生日プレゼントなんだからっ」

…久々に見渡す世界。
暗い場所から光を頼りに覗き込むわけでもない世界。


「!!コレットっ」


ねぇ、ロイド。
ずっとずっと辛かったけど、


あなたの想いが、

あなたの心が、

あなたがいたから、


此処まで頑張れたんだと思うんだ。


「ごめんね、…ありがとう。ロイド。」

前のごめんね、とは違う暖かい言葉。
それが私に出来る今の精一杯だと思うから。
愛想笑いなんかじゃなくて。

満面の笑顔で、この言葉をキミへ。


♪あとがき♪

こんにちは。初めましての方、初めまして。
知っているという方はお久しぶりです。
風月 凛、もとい凛です。
今回はコレットの天使化~天使化が直るまでをコレット目線で書かせていただきました。
なんというか…コレットは書いてて楽しいです♪
自分に正直なのに、嘘をついたり…。
変わる表情が大好きですw
 
シンフォニアは一番めりこんだ作品なので、色々これからも書いていきたいと思います。
ここまで読んでくださった皆様方ありがとうございました♪

それでは、またいつか会える日まで。

                              by凛

コメント

はじめましてこんにちは!
突然ですけど、すごいです!!
なきそうになりましたっ!!

これからも頑張ってください♪

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